ラジオドラマをひとつご紹介したいと思います。
大昔、よくラジオドラマを聴いていたもので…
紹介するドラマは、NHKFM「青春アドベンチャー」で、「おいしいコーヒーの入れ方シリーズ」として、時々、放送されています。
この度、シリーズ最新作が、12月4日より放送されますので、ご紹介します。
原作は村山由佳さんの同名の小説です。
村山由佳さんは直木賞作家で、今秋10月に公開された、市原隼人、小西真奈美出演の映画「天使の卵」の原作者でもあります。
「おいしいコーヒーの入れ方」、略して「おいコー」は、ライトノベルです。
親の都合で、高校生の勝利が、従姉弟である美術教師のかれんとその弟、丈と3人での同居をはじめます。
勝利は美しいかれんにだんだん惹かれていきますが、いとこ同士なので、二人の関係は特に進展しないはずでした。しかし、かれんの秘密を知ることで、二人は急接近します。
この秘密のせいで、何かと二人を助けてくれる弟の丈以外は、二人が付き合っていることは、誰にも言えない状態に…
こんな感じのありふれた恋愛小説を題材に、忠実にラジオドラマ化されています。
当初、原作がジャンプノベルに掲載されていた関係で、10代向けの軽い内容ですが、ふたりのこころの移り変わりや、取り巻く人々とのやりとりが、繊細かつ爽やかに表現されています。
かれん役の長谷川真弓さんの声は、美しく、はかなげなかれんのイメージにぴったりの声です。
映画化された「天使の卵」や直木賞受賞作「星々の舟」のような切なさはありませんが、じれったーい恋愛に、いらいらしながらも何故かはまってしまうのが、このドラマの面白いところです。
恋愛に一生懸命だった頃を思い出したい方におすすめの内容です。