逢瀬の行方

女性たちとの遍歴を

意外な話しから

2021-09-01 17:18:00 | 日記
彼女は話しを切り出した。

実は○○が卒業前にきて、
「○○(わたくし)が○○(彼女)のことを好きで、付き合って欲しいといっている、と○○(わたくし)が○○(彼女)に伝えて欲しい」
と頼まれたと言ってきた。わたしは伝えに来た子を信用していなかったから、
「○○(わたくし)には、彼女がいるけれど、どういうこと?」
と聞くと、それはわからないと言う。話しはそれで終わった、と思ったら、またしばらくたって、戻ってきて、
「今の話しは、なかったことにして」
と言われた。
二人飲みのお誘いがいただいて、そのことを思い出した…

わかりにくくてすみませんが、そんな話しだった。ようは、ぼくはどうも、あるレディースに、彼女へぼくの想いを伝えるように、お願いをしたことがあるらしいのだ。
ぼくは、呆気にとられた。
残念ながら、まったく記憶がない。むしろ驚きの話しだった。そんなことから、飲みは始まった。何せ、小・中学校時代の同級生だから、共通の話題はいくらでもあったし、懐かしい話しが沢山でた。
ぼくは弱小野球部の四番でエースで、彼女はハンドボール部のポイントゲッターだった。お互い目立つ存在だったので、お互いがお互いのことは、知っていた。それが接点が無かった割には、話し易さに繋がっていたのだと思う。



聞きたいことがあった、小学校三年の秋、突然彼女は長野県松本市の開智小学校に転校していったことがあった。その時の感情は、今でも忘れない。初めての失恋体験に等しかった。その後毎日学校で、いない彼女の姿を探したものだった。そして、傷が癒えた一年後、彼女は突然我々の前に姿を現した。小学校の5年の初めだ。その時感じた歓喜も、一生忘れられないだろう。
その1年と少しのことを、彼女に聞いたところ、彼女は開智小学校での生活は、とても楽しかったものであったようだ。懐かしそうに、いろいろなエピソードを教えてくれた。我々の小・中学校は国立大附属で独特の校風だったので、それに比べ、開智小学校はとてもあたたかな学校だったようだ。でも、ぼくとしては、彼女が帰って来てくれたことが、とても嬉しかったと伝えた。別れは恐ろしい。出来れば、別れのない生涯友達でいて欲しいと言ったら、彼女は笑っていた。

その晩は、よく食べ、よく飲んだ。
昔と変わらない彼女の雰囲気、笑顔に魅せられた夜だった。
別れ際、握手し、再会を懇願した。
恥ずかしそうに彼女は、
「はい、いいですよ」
と言ってくれた。