逢瀬の行方

女性たちとの遍歴を

入ったスイッチ

2021-07-28 06:48:50 | 日記
カタンとスイッチが入り燃え上がった炎は、彼女にはもう一度、自分の価値に気付いて欲しい、というものだった。その場では、言葉が滑って、上手く紡げなかったが、幸いにしてFacebookで繋がっていて、連絡もとれ、関係性は良好になったので、ここは一つ、時間をかけようと、思った。
その後すぐ、自分主催の飲み会を持ったが、彼女は仕事の都合で来れなかった。
焦らない、焦らない。次の同窓会は、再会した西荻窪の寿司屋を設定した。

幼なじみの同級生

2021-07-26 17:00:30 | 日記
彼女は、小中学校の同級生だった。Facebookで彼女の名前を発見したときは、ドクンと強い鼓動を感じた。紛れもなく彼女は初恋の人だった。
臨海学校のフォークダンスで、焚き火の奥で踊る彼女の美しい姿に、文字通り、見惚れた。卒業の時に、人を通じ、
「好きだ、付き合いたい」
と打ち明けた。が、卑怯なことに、すぐにそれを撤回した。彼女にしてみれば、
「なんのことか、わからん。変なはなし」
で終わったことと思う。
自意識過剰で、バカな中学生だった。

Facebookメンバーで西荻窪の寿司屋で飲み会をやって、さあ、席替えの時、彼女の横に滑り込んだ。溢れる言葉を止められず、彼女もよく話し、よく食べた。卒業後、結婚して子どもを持ち、今に至る話しを一通り聞いて、結婚に至る大恋愛に話を戻した時、彼女は、
「相手は誰でも良かった。勢いとはずみと、何かの間違い」
と言い放った。
敬愛する彼女の口から、そんな話しは、聞きたくなかった。最もいいオンナの彼女の口から、そんな話しを聞くなんて、まるで自分のプライドを根元から叩き折られた痛みに震えた。誰でもいいなら、自分だって良かったのではないか。
スイッチが、カタンと入った。