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春夏秋冬

特掃隊長のひとり言

肝心

2009-06-29 15:14:36 | 日記
私は、何年も前から、調子のよくない肝臓を抱えている。
しかし、自覚症状がない分、節制もきかない。

〝肝臓が悪い人は、レバーを食べた方がいい〟って言われるけど、本当だろうか。
だとしたら、私は、積極的にレバーを食べた方がいいのだろう。

レバーは、特段の好物ではないが、レバー刺は別。
食べる機会は少ないけど、これだけは、好んで食べる。

一般的な味付けは、やはり〝ニンニク醤油〟or〝塩ゴマ油〟か。
もっと味が引き立つ食べ方があったら知りたいところだ。

今はそんな私だが、レバー刺を初めて食べた時は、まったく口に合わなかった。
見た目の生々しさもさることながら、独特の触感と血生臭さがダメだった。

私は、グズグズと、愚痴・弱音や不平不満をたれるのが日課になっている。
少しは、〝沈黙の臓器〟と言われる肝臓の忍耐ぶりを見習った方がいいのかも。

今日も、暑中の作業で汗ダく。
忍耐の肝臓をいたわってやりたいのは山々だけど、今夜も、軟弱な心は我慢できずに一杯やってしまうのだろう。

肝を大事にすべきか、心を優先すべきか・・・選択に悩む。
どちらも、肝心なものだから。





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もったいない

2009-06-24 16:25:44 | 日記
私は、良く言えば、〝物を大切にする人間〟。
悪く言えば、〝ケチ・意地汚い・強欲な人間〟。
紙は裏まで使うし、ティッシュべーパーもすぐには捨てない。
酒は最後の一滴まですするし、仮に、タバコを吸う人間だったら、フィルターぎりぎりまで吸うだろう。

食べ物に関しては、それが顕著。
茶碗に米を一粒も残さないし、ビニールについた納豆も一粒残さず摘みとる。
また、付け合わせのパセリやレタスもきれいに平らげる。

そんな私が、意識するのは、やはり〝時間〟。
人生の時間には限りがあり、それを大切にしなければならないことは、大方の人が認識していることだろう。
しかし、そこに目を向けられる程の知恵と余裕がないのも現実・・・
目の前の生活に追われて、どうしても、時間を味わうことなく丸飲みしてしまう。

今日は今日だけ、今は今だけ。
喜びも楽しみも、憂いも悲しみも、一瞬一瞬、よく噛み締めて味あわないともったいない。
この五体をフルに動かし、この五感をフルに働かせないともったいない。

せっかく生きているのだから。
イヤでも、じきに死んで逝かなければならないのだから。






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独り立ち

2009-06-20 07:49:31 | 日記
現場近くの道路で待機していた、ある日の午後。
私の車の近くを歩く、一組の母子。
母親は若く、子も小さい。
その姿を微笑ましく見ていると、母親と離れてヨチヨチ歩いていた子が、足をからませて転倒。
母親は、すぐに駆け寄って子を抱き起こすかと思ったら、そうはせず。
一歩も動かず、アスファルトに腹這いになって泣く子を見つめた。

私が、〝虐待〟を心配する中、膠着状態はしばらく続き・・・
自分で立ち上がるしかないと諦めたのか、子は一人で立ち上がり、泣きながら母親に向かって駆けだした。
一方の母親は、地面にひざまづいて、駆け寄ってくる子に向かって両手を広げた。
そして、「一人で起きて偉かったね」と言って、子を強く抱きしめた。

抱き起こしてやるだけが、親の努めではない。
一人で立ち上がる力をつけさせてやることも、また親の努め。
前者は、親も子も楽。
後者は、子も辛ければ親も辛い。
大切なのは、愛に根ざした生きる力と知恵を持つこと・・・

「子供の頃は不満に思ったことが多々あるけど、一人で立つ力は自分一人でつけたものじゃないんだよな・・・」
この歳になって、やっと感じる親の恩である。






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カラス

2009-06-15 18:44:09 | 日記
アスファルトに横たわる猫の死骸。
それを啄む一羽のカラス。
通り過ぎる車を避けながら腸を猫の引きずり出す様に、私は鳥肌を立てた。
しかし、死業に携わる私は、そんなカラスと自分がダブることがある。

彼らは、それを食うことによって片付けている。
私は、それを片付けることによって食う。
見方によっては、似たり寄ったり(?)。

カラスだって、生きるために必死。
目の前に食べ物があれば、それが忌み嫌われるものであっても貪欲に食べる。
私だって、生きるために必死。
目の前に糧(仕事)があれば、それが忌み嫌われるものであっても貪欲に取り組む。

スズメだってツバメだって同じ鳥なのに、食い物が違うだけでカラスは嫌悪される。
あの紳士だってこの淑女だって同じ人間なのに、職業が違うだけで私は蔑視される。

しかし・・・
〝自分は賢者〟と慢心した途端、人は賢さを失う・・・
〝自分は正しい〟と思い上がった瞬間、人は正しくなくなる・・・
〝自分は善人〟と高ぶった時、人から善性が消える・・・

私は、高ぶることなく、卑屈になることもなく、労苦によって身体は真っ黒になっても、腹はこれ以上黒くならないように生きたいものである。




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至福の前味

2009-06-11 09:33:22 | 日記
私は、仕事的には、過剰なくらいに刺激的な日々を送っているが、生活的には変わりばえしない毎日を送っている。
プライベートな時間が少ない上、熱中できる趣味や娯楽を持ち合わせていないから、そう感じるのかもしれない。

そうは言っても、日常に楽しみはある。
仕事を終えた後の、風呂と晩酌と就寝だ(←侘びし過ぎる?)。
これが、格別!
とりわけ、ヒドく汚れた時・ヒドく渇いた時・ヒドく疲れた時は、ひとしお。
この夜の三点セットは、私に至福の時をもたらしてくれるのだ。

これから、夏に向かって暑くなる一方。
毎年のこととは言え、考えただけでも腰が引ける。
しかし、過酷さが増すほど、その労働がもたらしてくれる幸福感は高まる。

汚れているから、風呂が気持ちいい。
渇いているから、酒が美味い。
疲れているから、寝床が心地いい。
ヒドい汚れも渇きも疲れも、至福の前味なのだ。

この汚れた人生、この渇いた人生、この疲れた人生には、どんな至福が待っているのだろう・・・
苦しみも傷みも、その全てが至福の前味なのだと思うと救われる思いがする。
そして、平凡な毎日にも、新鮮な活力が漲ってくるような気がする。






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