アイシング注意

今朝、雨の中、ヴェクスターのお客様が
「アクセルが戻らなくて、暴走した。」と
バイクを押して来ました。

スロットルグリップをひねって確かめると、異常はありません、
きっちり戻ります。

エンジンをかけて、試してみても、正常です。

これは、もしかしたらアイシングかもしれません。

アイシングとは、氷のアイスにINGです。

今朝のように寒くて、雨などで湿気が多い日になります。

キャブレターは、燃料を気化します。
その時、気化熱が起きます。
気化熱は温かい熱じゃなくて、冷たい熱です。
みなさんは、缶スプレーを長時間吹いた時に、缶が冷たくなった経験はありますか？
それと同じように、キャブも冷たくなります。

そこに、湿った空気が入ると、水分が凍り付き、
スロットルバルブが動かなくなるのです。

お客様に説明すると、納得していただけました。

「またなったら、すぐにエンジン止めてくださいね～
トヨタ車みたいになっちゃいますから～」と言って、
お客様をお送りしました。

暴走の原因が不明なトヨタ車があるそうで、
それももしかしたら、アイシングじゃないのかな？と、
ちょっと思いました。

インジェクションでも、アイシングするのかなぁ？


追記
スズキのキャブ車スクーターには、
アイシング防止のヒーターが付いている物が多いですが、
作動する外気温度が、おおむね２度以下です。
今朝は、２度以上あったようなので、ヒーターが作動しなかったと思われます。

アイシングは、よっぽど悪条件が揃った時にしかなりませんが、
もし、なったら、あわてないで、すぐにエンジンを止めてください。

御高齢

当店のお客様で最高齢の方のヴェクスター１２５を、
点検のためお預かりしました。


何歳でしょう？









８９歳だそうです。



ちゃんと、免許の更新してるのかなぁと思い、
聞いてみると、



「更新したよ！９２歳まで乗れるんだ。」と笑って答えてくれました。


たまげた。

お風呂の栓はNG

昨日、原付スクーターに乗ったお客様が御来店。

燃料タンクキャップを、盗まれたか、落としちゃったかで、
新品部品をご注文いただきました。

入荷するまで２～３日かかるので、部品が来るまで、
「なんとか応急処置して乗りたい。」とお客様。

うーん？そう言われても、タンクキャップの代わりになる物なんて・・・

「そうだ！コーナンでお風呂の栓を買って、はめといたらどうですか？」

お客様は、コーナンに向かいました。


そして今日。

お風呂の栓をはめたお客様が、スクーターを押して来ました。

「ピッタリの栓がありましたねぇ！」

「でも、しばらく乗ると、エンジン止まっちゃって、かからないんだよ！」

あっ、そうかそうか。

実は、バイクの燃料タンクキャップには、見ても分からないけど、
空気が通る穴が開いています。

バイクに乗って、ガソリンが減った分、タンクの中に空気が入らないと、
タンクの中が、真空状態になり、ガソリンが流れなくなってしまうのです。

たとえば、ご飯の時、お醤油を入れておく入れ物に、穴がふたつ開いていて、
ひとつを指でふさぐと、お醤油が出て来ないでしょう。
これと同じ原理です。

ピッタリ塞がる お風呂の栓では、ガソリンが流れなくなる訳です。

地名がそそる2

ずっとブログをさぼっていたので、
お客様が、ブログのネタにと、持ってきてくれました。



吉田のうどん

富士吉田市は、うどん屋さんが多いらしいですね。
いつか行ってみたいです。

これは、美味かったです。

ブレーキキャリパ2

いやはや、ずいぶんさぼってしまいました。

ブレーキの話の続きです。

油圧のブレーキの構造を分かりやすく説明しますと、
病院で使う注射器を、思い浮かべていただくと良いかと思います。

注射器がふたつあります。

針をはずし、代わりにホースをつけて、ふたつの注射器をつなぎます。

注射器とホースの中が液体で満たされているとしてください。

片方の注射器を押すと、もう片方が出っ張ってきます。

バイクの油圧ブレーキもこれと似たようなもので、

出っ張る力で、パッドをディスクに押し付けブレーキがかかります。

ここまでは想像できましたか？

ブレーキがかかるまでは、分かってもらえたと思うのですが・・

次は、ブレーキを はなした場合（注射器を押すのをやめた場合）を
想像してみてください。

片方の注射器を押すのをやめても、もう片方の注射器は出っ張ったまんまですよね。

これでは、ブレーキがひきずってしまいます。
ブレーキを はなしたのにパッドとディスクがこすれてしまいます。

実際のブレーキでも、出っ張った注射器を元に戻すためのスプリング等は、使っていません。

それじゃあ、どうやって、出っ張った注射器を元に戻すかというと、
下の写真 ゴムのピストンシールで戻します。
注射器も、中にゴムの輪が入っていますよね。



このゴムの断面は、ほとんど正方形ですが、
油圧がかかり、注射器が出っ張ると、ひし形に歪みます、
油圧がなくなると、正方形に戻ります。
このゴムの弾力で、出っ張りを戻すのです。

分かったかなぁ？分からないだろうなぁ？説明下手ですいません。