先週土曜日に横浜のドルフィにご来場頂いた皆様並びに共演者のみなさま、今回は自分に課したコンセプトのお陰で終始プレッシャーで乳首がモゲそうでしたがアイデア豊富な共演者と御来場頂いた皆さんの声援と拍手のお陰で満足いく結果が得られました。本当にありがとうございます!

ジャズの道は凄く険しいけど凄く楽しい。
終わった後なのでぶちまけてしまいますが今回のライブでフォーカスした事は
- コードレスである事
- ジャズスタンダードでセッションで頻繁に演奏されるものだけを演奏する事
- アレンジやオリジナル曲ではなく純然たる表現力と即興能力のみで勝負する事
でした。
1のコードレス云々ですがメロディラインを10曲以上ものセットの中で単調にならない様にする。別の言い方をすれば『同じようなソロを何曲も繰り返してオーディエンスを飽きさせない』っていう事を実行するには相当のヴァイタリティが必要になります。
この問題を普段から中和してくれているのはコード楽器です。勿論ベーシストやドラマーからも沢山の恩恵を受けていますが特にピアニストやギタリストがもたらしてくれるハーモニックなカラーや直接的なカウンターライン(合いの手)のメロディーとの相互作用のから来るメロディのアイディアと言うのはとても大きい。勿論コード楽器の存在で制限がかかる事もありますがそれ以上に得る物が大きいのです。コードレス抜きでドルフィの2ステージをやると言うのは少なくとも私にとっては大きなチャレンジだったのです。
2と3に関してですが、ここはちょっと面倒臭くて話しも長くなってしまいますのでザックリと言います。気になる人は一晩飲み明かしましょう。で、ザックリ言うとですね『アレンジやオリジナル曲など入念な準備に頼らずに2ステージをやりきってみせたかった』って事です。
これに関しては果たされませんでした。何故かと言うとコレまでオリジナリティや自分だけのサウンドを考え続けてきたこの脳みそは即興的な事をする時でも有効に働いていてMCの間も曲間のわずかな時間も次の曲のアレンジをどうするか、閃くか閃かないかでグルグル回っていました。
作曲能力に長けた土村さんと突発的な出来事に対する反応が異常に速い中屋君のお陰で私の構想は全て実現され、まるで前もってアレンジされたかのような演奏になりました。
結果どうだったかと言うと最高のライヴだったと思います。
ソニーロリンズのヴィレッジヴァンガードの夜に憧れて目指して沢山沢山鍛錬をして望んだのに結果は望んだ形と正反対、でも自分はあの時最高の演奏が出来た!って感じてしまっています。
ジャズは思い通りに行かなくて凄く険しいけど本当凄く楽しいですね。
ありがとう御座いました。
今後とも私たちを宜しく御願いします。
平山満