「まんぼう」のお味は？

・　　　　【「まんぼう」が上がっていますが？】

味はわかっていますよ、ちょいと水ぽい「いか」のようで
あり、細かく切った肝とまぶして、つるり喉越しで
新鮮さを味わいます
白い身だけ検量して、茶色の肝は検量しませんから、
タダなのですが、「肝」ばっかリ持って行くと怒られます
身と肝の比率は５対１位が怒られない安全圏ですね
身は手でちぎれますが、備え付けの出刃包丁で切らないと
ひんしゅくものです。

（包丁は１本、並ばずに手でちょん切ったら
　何言われるかわかりません！）


富戸定置網では沖で解体されてきますので頭は捨てられて
身だけがトロ箱に入れられ売られるのです
（１ｋｇ５００円位です！）

腸というか百尋と言います内臓も海に捨てられてきますが
この内臓が旨いのです
よく洗って２センチ角を串に刺し、ヤキトリの塩焼き
状態にして食べるのです。
こちらのほうが好みですが、好きですね。
どうして腸は売ってくれないのでしょうか？


「いか」と一緒にビニールに入れてはいけません
「いか」の墨が白い「まんぼう」の繊維の中にしみこむと
洗っても黒い線が残ってしまいます、味は変わりませんが
見た目、真っ白で純白の身が食べられません

まれに、死んだ「マンボウ」が上がると、鼻が曲がる悪臭です
魚にまみれて上がってきますから匂いたるや大変です
皆さん「何とかならんかのう！」と言いながら除去しています
「マンボウ」は沖でユラユラ漂っているだけと思ったら
以外と大食漢なのです、おちょぼ口から大量の小魚、小いか類
を吸い込み、なが～い腸に溜め込みますね！

海は豊穣です、豊穣ゆえに死体も上がるのですよ
人間様だけが人権を主張するのであり、「マンボウ」に魚権は
ありません。

（自然に死すべき所をたまたま定置網に上がっただけですが！）


なお、検量所では「キズ」と言って身がつつかれて
穴が空いているのは安く買えるのですが
いつも気がつかずに並んでしまいます
検量後に伝票切られたら抗議の仕様がないのです
ここの所がスムーズ言い出せないまだ素人なんですね

「いか」や「子むつ」など身の柔らかい物を買うとき
御注意下さい。買うのに気をとられ、穴だらけの「むつ」を
買うことになります