iwackeyの「水に流す日々」

30代編集者(3児の父)の毎日を水に流します。みんな流されろ!

[10/05]ECHO@ZAIM。中華街。水道橋。副都心線。

2008-10-05 | art & movie & music
昼、外出。MM線で日本大通り下車。ZAIMで横浜トリエンナーレの関連イベント、ECHO展。今日まで、しかもトークイベントがあるらしいけど、そっちはスルー。大庭大介のパールっぽいメタリックな平面、名和晃平のドット柄の動く平面、さわひらきの飛行機が飛ぶモノクロ映像が面白かった。

で、トリエンナーレ本体よりも意欲的で充実しているという世評は分かるし、500円でこれだけの人数の若手有望株が一挙に眺められればいうことはない、というのが前提。だけど、全体的な切実さの欠如という意味では、トリエンナーレ本体と大して違いはない。まあ、現代美術にとっての「切実さ」とは何ぞや?という反論は成り立つと思うけど、のんきな学生あがりが、卒業制作の延長上の手すさびや思いつきでやっているにすぎない、と言いたくなるような、気の抜けた作品が多かったように思った。テクニックた作業量で圧倒的せよ、とは言わないが、美術・芸術だって語源からして「手作業」なんだから、手数の多さと熟練は大事だよ。

こんなふうに感じるのは、自分が置かれた境遇が、月100時間超の残業や、帰宅後の双子の育児に大半のリソースを奪われている現代の平均的30代サラリーマンだからだろうか。それとも、海外も含めて、さんざんアートやそれ以外の創造行為・作品に触れてきて、目が肥えすぎたからだろうか。どっちにしろ、このていどのいち現代美術ファンさえ騙せないようでは、これから食って行けないよ。みんな、社会的ニーズを満たす創作とかマーケとか、ちゃんと考えてるのかな。映像系はアイデア一発でもCFで流されれば一攫千金かもしれないけど、全体的に大丈夫かなと心配になってくる。

ひとつ確実に言えるのは、受け手の持ち時間と労力は限られていて、新作の洪水のなかでは、この作品を見たら、あの作品が見れないということ。さらに、作品が生まれ、作品が残る・作品を残すということは、それだけのスペースと環境資源の浪費を生じるということ。この2つだ。そして今回、そういう排他的選択と歴史的検証に耐えるクリエイティブさを、どの作家・作品にもあまり感じなかった、というのが正直なところ。若き創作者たちよ、厳しいけれど、そういう壁を乗り越えて、強度をもった創作に励んで欲しい。35歳の、いち「おっさん」ファンからの説教でした。

午後、中華街へ。未踏の「瑞雲」でミックスワンタン麺。作りたてだからこその美味。東横線経由で神保町下車。水道橋まで歩く。僅差の巨人戦と競馬のスプリンターズ・ステークス、それにプロレス公演があって、東京ドームシティはどこもかしこも人だかり。MさんやTさんと待ち合わせ、後楽園ホールのレストランで、R社の方々と打ち合わせ。やりとりは微妙な問題を含んでいたけど、大スターの秘話を少し聞くことができて、役得だった。野球体育博物館を一巡、遊園地とラクーアを下見。丸の内線経由で池袋から副都心線を渋谷まで初乗り。渋谷駅が案の定、予想よりもかなりショボい規模のコンクリート打ちっぱなしなのを確認しつつ、東横のれん街で、お弁当とお惣菜、ケーキをゲット。19:00帰宅。

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