タマのブログ

70過ぎのシングル女性の日々

細河文庫

2016年03月03日 | 読書

 

  丁度2年前、私は“タマのブログ”に『読書の始め』と題して一文を投稿しました。(文末に掲載しています」ずっと続けている読書の楽しさを知った初めての機会だったので、思いを込めて書いたのですが、その時の立派な文学全集のことが忘れられなくて、ご近所の長老の方にお話したところ、町内の公民館に所蔵されていたその本は、素封家『小西平兵衛』さんのご寄付によるものだと教えていただき、益々もう一度その本を手に取って見たいという欲求が強くなりました。

2年前の文に書いた近所のお兄ちゃんに相談してみました。その方は、今では池田市内に在る会社の社長さんになられていました。流石に社長さんの人脈は広く、池田市役所にも知己が多くて、その本の現在の所在、寄付することになった経緯等事細かにお話して下さいました。

町内の古い公民館は「阪神・淡路大震災」で一部損壊し、〔多くの本をどうしようか?!〕という話し合いがもたれ、検討委員会が組織されて、《新しい公民館でもそれを所蔵・管理していくのは無理だし、それを活用する人口も少ない等》検討委員会『お兄ちゃんが責任者となっておられたそうです」の意見で池田市に寄贈することが決まったそうです。

そこで、池田市立図書館にお尋ねした所、その本は池田民族資料館に保管されているとお聞きし、先日尋ねてみました。その本は、公民館設立の目的たる臣民教育の普及向上の為細河文庫として吉田青年会の付属として明治四十四年六月の開館に掛かり、和漢の書籍二千四百冊、洋書数十冊を本村の出身者である大阪市に居住する貿易商小西平兵衛氏の寄贈によるものと書かれて居ました。

資料館でその文学全集と再会出来るかと楽しみにしていたのですが、なんとも残念なことに、その大半は、武庫川女子大学に寄贈されており、ほんの一部しか残っていないことが分かりました。立派な本でも大きくて重たい物は、管理が大変です。大学の教育に役立てば、結構なことです。樋口一葉の初版本も有ったそうで、喜んで貰って戴けたら、小西様も喜んで居られる事でしょう。

二年前のタマのブログを再掲させて戴きます。

読書の始め

2014-03-02 08:54:09
テーマ:読書

読書なるものを始めた時は、小学校の夏休みの宿題”読後感を書く”というものでした。
どうしてなのか思い出せないのですが、「小公女」や「家なき子」等ではなくて、「芥川龍之介」の鼻、杜子春や蜘蛛の糸でした。と言いますのも、私の町内の公民館に、立派な文学全集が沢山蔵書されていたのです 。重たい立派な本でした。借り出して、家に持って帰るのも重かった事が、思い出されます。最初に、猫好きな私は、「夏目漱石」全集に”我が輩は猫である”が含まれていたからなのですが、難しくて、これは諦めました 。今でも未だ読んでいないので、読まなければと思っています。次に借りたのは、何故か「徳富蘆花」でした。これも断念して、近所のお兄ちゃんが薦めて下さった「芥川龍之介」だったのです。
この蔵書は、今は市内の何処かに大切に保管してあると、市の広報に掲載されていました。これは或る素封家の隠居所?が私の町内にあったからだと聞いた事があります。その家は、私が幼い頃、白壁の塀に囲まれた大きなお宅が有った事を覚えていますが、今ではその面影はありません。

 


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