まったく、アテにならん

夕立にあい、ずぶぬれになって帰ってきたムスコ。
修学旅行のおやつを、友達と一緒に近くのコンビニに買いに行っていたのだ。

玄関にポンとメガネを置いて風呂場でシャワーをしてた。
（ムスコは先月から、授業中だけでなく普段もメガネをかけるようになった。）

ん？

メガネがとっても曲がっている。
ついこの間見たときは、こんなになってなかったはず。
風呂場にいたムスコに声をかけた。

おいら「メガネ、ゆがんでるけど、どした？転んだかぶつけたか？」
ムスコ「え？・・・あ、そう、転んだ」
おいら「あちゃー。どこで？」
ムスコ「どこで？どこでだったかなぁ・・・忘れた・・」

と言ったので、おいらはすっかり学校で転んだんだと思った。したら、

ムスコ「あ、思い出した、コンビニで」

コンビニかよ！！ついさっきのことじゃねーかよ！
どこでだったか忘れるほど過去のことじゃないじゃんか！

おいら「で、なに、顔から転んだの？」
ムスコ「そう。コンビニの前でね、すべって転んだの。こうやって」

と、鼻からいった仕草をした。

おいら「これじゃダメじゃん、明日から修学旅行でしょ？早くメガネ屋行って直してもらわなきゃ」
ムスコ「うん、行く行くー！」

シャワー終わって、パンツはいてリビングをウロウロしてるムスコ。
いつまーでもパンツ一丁でウロウロうだうだしてるムスコ。

おいら「ねぇ、なんでずっとパンツなの？早く服着てよ、メガネ屋行くんでしょ？」
ムスコ「あーそうだったぁ、忘れてたー！」

と、あわててＴシャツを着始めた・・・



おバカッ


メガネ屋に行く途中、

おいら「なに、顔からぶつけちゃったの？」
ムスコ「そう、足がスルってすべって、あーっ！て」

と、足を前にすべらせ、後ろに倒れる仕草をした。

おいら「え？顔からいったんじゃないの？」
ムスコ「あ、そうだった、こっちだった」

と、前に転ぶ動作をした


おまえー！！！
さっきからホントに、言うことがまったくアテにならんじゃないかぁぁぁぁ

ホントにやんなっちゃう、こいつの言うことはどこまで合ってるのか、まったくもって信用ならん。

おいら「あのね、歪んじゃったことは怒ってないからね。メガネをぶつけちゃったりして壊しちゃっても別にいいの、そんなことは気にしないよ。そうじゃなくて、転んで例えばメガネが折れて目に刺さったとか、そういうことがないように気をつけてね、ってこと言ってるんだからね」
ムスコ「うん、わかった」

３分程度でメガネは無事直った。
けど、次またぶつけたら、折れるかもしれません、とのこと。
ホント、気をつけてくれよ～。
メガネが折れるのはいいけど、目を怪我しないようにな！