前から行きたいと思っていた、没後25年記念「東山魁夷と日本の夏」展。
暑いので先延ばしにしていましたが、来週は観に行けそうにないので今日行ってきた次第。
偶然、フォローしている方が「先日鑑賞して来ました」と記事に書いていらっしゃいました。
一日違いでしたね。^^
この絵「満ち来る潮」↑
歌舞伎座に2023年4月より掲飾されている「朝明の潮(あさあけのうしお)」(*昭和43年に新築された皇居宮殿のために東山魁夷が描いた大作を元に制作された緞帳。皇居 長和殿「波の間」に飾られているのは縦約3.8メートル、横約14.3メートルの大壁画)
似ているのですが、雰囲気が何かしら違います。↓
調べてみると・・
今回の特別展の「満ち来る潮」は、皇居宮殿に飾られている「朝明けの潮」を実際に見る機会があった山種美術館初代館長が、趣を同じくした作品を東山魁夷画伯に直接制作をお願いして描いてもらったものとか。
どちらも山口県 青海島の瀬叢(せむら)と呼ばれる岩礁 をモデルにしたといわれています。
皇居宮殿・歌舞伎座の緞帳の「朝明けの潮」は引き潮
山種美術館所蔵の「満ち来る潮」は満ち潮 ・・となります。
ああ、だから・・・・納得。腑に落ちました。
絵を鑑賞したときに聴こえてくる音も違うはずですね!
皇居に飾られる本物は見る機会はないでしょうが、歌舞伎座の「朝明けの潮」今回の「満ち来る潮」どちらも観る機会があってよかったです。
絵にはプラチナ砂子や金箔も使われていて、鑑賞する方向や光の当たり方で見え方が変わります。
それにしても、この世界からもし光や色が消えたら、、どんなに味気ない世界になるのでしょう。
想像力で見る世界になるのでしょうか?
今回、ミュージアムショップで『色から読み解く日本画』を買って帰りました!
表紙は「満ち来る潮」です。^^
今回の特別展の図録は販売されていませんでしたが、本書には今回展示されていた絵も含む、日本画の他の巨匠たちの作品も掲載されていて、じっくり読んだり眺めたりと思います。
今回の展覧会のテーマは「夏」だったこともあり、
そろそろ終わる今年の夏の色を色々思い出しながら、巨匠たちの描く着物や帯の質感や文様や色にうっとりした鑑賞になりました。
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前回、東山魁夷展を鑑賞したのは、2018年11月
生誕110年「東山魁夷展」@国立新美術館 でした。
>70代で描いたあの大作「唐招提寺御影堂障壁画 」を描きあげた精神力にも感嘆し、
>「濤声」からは波音が聞こえるようで、「山雲」は目の前の山に霧がかかるようにしっとりし、
>「揚州薫風」の前では風の香りを嗅いだような気がしました
・・と、当時の記事に書いていました。
6年前のこの時は、この画集を購入し ↓ 本棚から時々取り出して時々眺め、北欧やヨーロッパや京都の風景にも思い出を重ねてみたりもしています。
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