【産経抄】2月13日より
2010/02/13 08:03更新
記憶だけだから細部まで正確かどうかわからない。昔、小学校の教科書に載っていた話のことである。早口言葉を覚えた男の子が、父親にそれを自慢する。だが父親は「それよりもっと難しい言葉がある。それはハイとイイエだよ」と教える。
▼子供は「そんなの簡単だよ」と反発するが、その後
禁じられていた危ない遊びをやってしまう。
父親から「ホントにやったのか」と問いつめられて、
ハイともイイエとも答えられない。
父親は「やっぱり一番難しい言葉だろう」と諭す。
たしかそんな訓話だった。
▼鳩山由紀夫首相は政治資金規正法違反事件で
不起訴になった民主党の小沢一郎幹事長に
「続けてよろしいか」と言われ、「ハイ」と答えたという。
まことに明快な続投容認に聞こえるが、
そう簡単には受け取れない。本当は「イイエ」と
言いたかったのではと思えるからだ。
▼首相自身、小沢氏の「責任」を認めている。
世論は圧倒的に「幹事長辞任」である。
内閣支持率にとってもその方がいいに決まっている。
国民の側に立つなら「イイエ、もう辞めてください」
と言うべき言葉が出てこない。
それが与党の代表と幹事長との力関係らしい。
▼首相だけではなく、民主党議員みんなが
「続けていいか」とすごまれ「イイエ」と言えず
立ちすくんでいるように見える。一方で起訴された
石川知裕議員は、自らの判断で議員辞職ではなく
離党を決めたという。だがその弱い立場を考える
とにわかに信じられない。
▼永住外国人への参政権問題や沖縄の米軍基地問題
もそうだ。民主党議員にはさまざまな意見や賛否があるはずだ。だが誰もその意思表示をしない。与党の人々が
「イエス」や「ノー」も言えないようではこの国の民主主義は危うい
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一番それを、多分やろうとしているのは、小沢氏ご本人だろう・・・
本来頼れる人など、もはや無く・・・正義の志士
国民世論にかかっている・・
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