ひよっこ日本語教師街道!

日本語教師としての発見をマイペースに綴っていきます♪教師への道は甘くない!!

オイウチ

2006年11月29日 | 授業でのこと
オイウチってセイウチの仲間みたいだわ…

というわけで最近凹み気味です。
どうも秋から冬というのは仕事につまづく時期のよう。
自分の足りない部分が顕著になってくるというか。
あーここもそこももっと身になる教え方に改善しなきゃ…と授業終了後思ってるところに
受験を控えた学生から質問が。

「面接で出そうな質問を考えてみました。先生も、これ以外の質問を考えてください。」
と、渡された紙を見てみると


「公共環境経済について」


………
公共環境経済って…?!

環境に対する公共経済の投資の仕方のこと…かな??
「質問ですか…うーん…『環境保護と経済発展の両立のために何が必要だと思いますか?』」


「…普通ですね。
 もっと考えてください。」


                           アウチ!

ちょっと違う

2006年11月26日 | 日常での日本語・文化のこと
インド料理屋で目鼻立ちのハッキリした店員さんに、席に着くなりメニューと共に言われた一言。

「ハイ。とりあえず飲み物です。」

適当にやってる?




韓国人学生(社会人・男性)に、何かでお礼を言われたあと、続けて言われた一言。

「とんでもないです…か?」

ソレ何の確認?




教科書を忘れた韓国人学生(男性・気だるい系)が隣の中国人学生(男性・優等生系)に(肩に手を置きながら)。

「一緒にみよっか?」

 違~~~う

『読解ストラテジー』講座…読解ってこういうことか!

2006年11月25日 | 日本語教育のこと
Kanye West Feat.Jay-z“Diammonds From Sierra Leone"を聞いてテンションあがり気味の私です。関係ないですが。途中の「ever ever…」はoutcastのパクリか…?


というわけで。
スリーエーネットワーク主催『読解ストラテジー~読みのプロセスのメカニズム 教科書の文章から現実の文章へ~』なが!を聞いてきた。
読解のみの授業は担当したことがないのだが、中級教科書でも聴解のテキストでも、
折々出てくるこの読解
イマイチ能力の伸ばし方がわからず「大意とり」と「推測しながら読む」「質問の答えを探しながら読む」「接続詞の後ろに注意」くらいしか指導できていなかったんだが、今回講座を聞いて、もっと伝えていくこと、指導していくことがあるとわかった。
いかに今までの読解指導がオソマツなものだったかも合わせて実感すまぬ学生達…


というわけで。
読解指導の目的はその教材を読めるようにすることじゃなく、様々な文の読み方を教えることでありその読み方には
「説明書のように、理解だけが目的の読み」
「小説のように、共感しながら読む読み」
「論文のように、疑問や批判的意見を持ちながら読む読み」

などがある…というのが今回の講座で(基本でありながら)一番勉強に
まずこの目的を意識して、じゃあどういう能力をつけるようにどう指導していけばいいのかを考えることが大切なわけだ!

そしてここからは「自己分析」も必要に。
ネイティブの自分が様々なタイプの文を読むときにどうしているか、を見つめ直すのだ。
(読み方なんて全世界共通では?と思ったのだが文の構造はもちろん、文章の構造にも文化差があるそうだ。(たとえば「起承転結」という概念は漢字圏独特らしい)そういえば外国のドラマとか映画とか、日本人からすれば「で何が言いたいわけ」「でどこがおもしろいわけ」的なものがあるが、あれも観方の違い、文化の違いだもんな


…それにしても。音声指導にしろこの読解指導にしろ、ネイティブの自分が
どういう過程でそれをおこなっているのかに気付くのがとても難しいと思う。
なんせ無意識にしていることを分析するのだから…
(でも自分の中に答えがあると思うと心強くもある第二言語だったら答えは参考書の中だもんな)
先生がおっしゃっていた中では、たとえば私達は小説では
「心理と反応と行動が次々に入れ替わり、次は?次は?と思いながら読んでい」き、
たとえば論文では「つまりこういうこと?こういうことかな?」と「文と対話しながら読んでいく」そうだ。うむ、確かに。

…こういう風に、分析していって、それに使う能力を考えて、そしてその効果的な指導方法を考えるわけね…
長い道のりだわ 







『日本語教師のための「授業力」を磨く30のテーマ。』

2006年11月24日 | 日本語教育関係の本
雑誌『月刊日本語』で連載しているときは、なんかいいこと書いてある…
と思いつつも会話形式が読みにくく読んでいなかったのだが、
それが「大幅に加筆修正」されて本になっていたので「おっ」と思い購入。

大切なところにラインを引きながら読んだら、ラインだらけになった。
本当にとても勉強になった
自分の授業観、教育観に新たな視点が加わった気がする
基本的な教え方や目的、授業中何をさせるかなどの指針については
「そうそう、そうだよね」
と確認する感じなのだが、さらに
その理想を具体的にする方法がたくさん盛り込まれているので、
明日の授業から何をしていくかまで明確になる。

この本を読んで
①教案を書く意義(恥ずかしながら、流れは教科書に書き込んでるし授業中は教案見たくないし…と教案に今まであまり乗り気じゃなかった私)は教室で起こることを具体的に考えることにある。
②ドリルは大切。多様なドリルであきさせず。
③聴解は前後の活動とセットでかっきりしっかり練っておく。
④音声指導は学生個人個人の試行錯誤を促すこと
⑤自分の教育観(他の本ではビリーフスって書いてあったな。)を明確にすることの大切さ。
を勉強いたしました…

そしてこの本を通して読んでからは、今までどうやったらもっとできるようになるのかなーと思っていた
「学生一人ひとりを見る」
ということが前よりはできるようになった気がする。
具体的方法が書いてあったんじゃないんだが、本を通して勉強したことを気に留めながらやっていると、自然と一人ひとり見れるようになっていく、ような。

…気がする。



恐怖のフィードバック

2006年11月17日 | 授業でのこと
買いました。ボイスレコーダー
韓国の携帯くらいの大きさ(↓写真参照)で、6000円弱(高いものは3万強)。
ひっそりとしたボイスレコーダーコーナーに行くとポップには
『インタビューに』『会議の録音に』と書いてあり
「かばんに入れたままでも録れますか?」とか「範囲は何メートルぐらいですか?」
などとしつこく店員さんに聞いてたらかなり怪しげな目で見られました。

もちろん録るのは自分の授業だ。
ビデオ撮影は私の学校ではする機会が(あ機械も)ないので声だけでも録って
フィードバックに役立てたいと思っている。

そして録った。 中級に入って第一回目の授業と、漢字の授業。
録音できる範囲は1メートルくらい、とお店の人は言っていたんだが
4メートルぐらいは録れていたと思う。
そして聞きながらフィードバック。
うわっうわっと思いながら、耐えられず何度も止めながら、なんとか聞いた
(声だけなので、実習の時のビデオを見ながらフィードバックよりはまだ衝撃が少なかったが…)
聞いてしばし呆然としていたが、もう一度聞いてみてまず思ったのが意外にも
『思ったより悪くない』ということだった。余計な言葉や発話がなかった…からかな?ちょっと安心
なんとなく「そっかー一応2年は やってるもんなぁ」と時の流れをしみじみ感じてしまった。

とはいえ課題はたくさん発見。
間の取り方に変化がないとか、早口になっているところがある、Qの出し方でわかりづらい部分がある、主語と述語が違ってわかりにくい部分がある、質問が出たらまず第一声にもっとわかりやすい答え方をしなければいけない等等。
授業中は他のことに気をとられて気がまわってない部分が、録音して聞くことですごく明瞭になったと思う。

何度聞いても多少背筋がヒヤッとするがやっぱりいいフィードバックになるのでこれからも続けようと思う。





経済の勉強

2006年11月08日 | 日常での日本語・文化のこと
11月12日にある留学生試験。
日本の大学に入りたい外国人学生が受ける試験だ。
今回その試験対策クラスの『総合』科目担当になり、その最後の授業が今週金曜日。
『総合』科目とは、「経済、政治、地理、歴史」の四つの科目の総合、である。
私、特に得意ではございません。
高校んときもマニアな倫理選択だったし。

そんなわけで必死こいて ないに等しい記憶を探りつつ勉強しております。
外国人が日本語で受ける試験なのでものすごくつっこんだ問題はないものの…
為替、需要と供給、産業別就業人口、プラザ合意、パリ条約、メルカトル法、
ワシントン条約、
IBRD、OECD、夜警国家、モンテスキュー、ペレストロイカ!!
等々私にとって久しぶりだわーな単語目白押しです
必死こいて勉強してるので今ならポルトガルの位置もわかります(それ微妙?)

傾向として経済分野が出そうだということで「サルでもわかる経済」的な本も読んだのですが、
初めて(!!)経済というものをちゃんと考えてみてまず思ったのが
経済を勉強すると視野が広がりそうだ」ということ。
まぁ勉強というのはそういうもんだと思うが…
今までは「この会社がんばってる」とか「ここはあんまりいい会社じゃないな」とか個人の視点で見ていたけれど、もっと広い目で見れば日本というひとつの経済主体として、たくさんの会社を政府や日本銀行が管理調整しているわけで、
そうやって日本全体をがんばってよくしていこうとしているわけで、
そう考えると三越もマツキヨもソニーも風俗産業も旅行業界もアニメ業界も近所の八百屋も酒屋さんもみんな仲間なのね!力合わせてあげてこうぜ!GDPを
という気分になります。

朝のラッシュに乗っていても、疲れきってるあの人も眠りこけてるその人もみんながんばってるんだな~と妙に仲間意識を感じてしまいます。(いや私はその人たちに比べて全然がんばってなくておこがましいのですが)

日本の高度経済成長期は、そういう「日本をみんなで盛り上げてこう!」意識が今よりもっと高かったんだろうなぁ。
戦争と敗戦を経験して、当時日本人の視野は「個人」じゃなくて「世界と日本、その中の一個人」というものだったんだろうな。
今は国際化と言いつつも、「個人主義」の名の下、個人を大切にしすぎて視野が狭い部分も多い気がする。


ともかく。少しでも多く経済のことを理解していろんなことに気付けるようとりあえず「サルでもわかる…」見直したいと思います。

韓国、地方の学生が話す日本語

2006年11月07日 | 学生とのこと
韓国で教えていた学生が初来日。
他の先生と一緒にお好み焼きを食べた。
JLPT一級も持っていて、日本語は問題のない学生。
それでも日本に来て日本語が通じたときの喜びは大きかったらしい。
日本の印象は?と聞くと
「最初は文字も人も違って、違う国に来たなぁ!と感じたんですけど、
 すぐに(スーパーで買い物したりする)人々の生活が見えて、
 韓国と同じだなぁと思いました。」
ということだ。

韓国になくて日本にあるもの…
秋葉原の怪しい店(入ったらしい。「いかにもモテない男の人がたくさんいました。」とのこと)とコスプレする人々(メイドには写真禁止と断られたらしい。)、ドンキホーテ

それにしても、彼の日本語は懐かしい、本当に。
いつも韓国人の日本語を聞いている(学校は韓国人が多い)のだが、
学校に多いのはソウル、プサン出身の学生。
私が働いていたのはその間くらいの場所にある全州。
同じ韓国でもどこの地方出身かによって日本語のイントネーションがかなり違う、と思う。
そして全州の人の日本語は、懐かしさもあいまって私にはすごくほのぼの温かく感じるのだ。
日本人が英語や韓国語等を話す時もあるのかなぁ、東京の人と大阪の人とではイントネーションが違うとか。
語順が同じ韓国語だから(母国語感覚で話して)より差がでるのかもしれない。

そしてよくよく観察すると、どうもリアクションや感嘆詞も違うような!
なんとも言いがたいが「おーっ懐かしいその反応!」と思うことが何度かあった。
これは全州の右、テグの韓国人に対しても感じたことがある。近いから似ているのか。
そう考えると人格を形成するのは本当に環境なんだなぁぁとしみじみします…



写真左は彼の持っていた携帯電話。さすが韓国、ちっこい!!
首から提げていたので最初MP3かと思いました。
小さすぎて話しにくくないかと聞いたら「話しにくい」とのことでした