さくさく日記

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日々過ごしていて思ったことや気づいたことを徒然なるままに書いています。

Appleが40年以上続けてきた教育への取り組み、Apple主催教育者研修での話から学んだ“組織づくり“に大事なこと

2023-08-16 15:04:27 | 日記

こんにちは!さくちゃんです。

 

私は出版社に勤めており、子ども向けの本を中心に担当しています。

 

そこで先日、学校の先生をやられている方とお会いする機会があり、

最近の教育現場のことについてたくさんお話を伺わせてもらいました!



その際に知って衝撃だったのが、「Apple」が教育への取り組みを行っていること。

 

「Apple」はiPhoneやMac Bookをはじめ、様々な電化製品の販売で有名ですが、

学校や教育機関に向けて教育への取り組みを行っているのだとか。



お話を聞いてから気になって色々調べたので、今回は「Apple」の教育についての取り組みをご紹介します。



 



■Appleってこんなことやってるんだ!教育への取り組み

AppleのHPでは教育に関することがいくつも紹介されています。



日本の学校での取り組みを紹介するページでは、冒頭にこんなことが書いてありました。

 

Appleの教育·エンタープライズマーケティング担当副社長であるスーザン·プレスコットは、「Appleは40年以上にわたって教育関係者とともに、ひとりひとりの生徒の潜在能力を引き出すための支援を行なってきました」と述べ、次のように述べています。「日本の教師のみなさんのために作られたこのウェブサイトで提供する、iPadを使った最高の学習体験のための高品質なリソースを手がかりに、教師のみなさんはApple Teacherプログラムでさらにスキルを磨き、Keynote、Pages、Numbers、GarageBand、iMovieなどを使った魅力的な授業のアイデアを見つけ、学びを深めていくことができます」と述べています。

引用:日本の教育向上のため、活用されるiPad

 




日本では2019年からGIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想という文部科学省の取り組みで、小中学生に一人一台タブレットを支給していますが、

Appleはこれよりも前から教育の支援を行ってきたということになります。



具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?

 

●アプリを無償提供している

AppleのHP内に”取り組み”という欄があり、その中の一つに教育への取り組みについても語られています。

 

教育 - Apple(日本)

 



Appleは教育が行き渡っていない地域にiPadを提供しています。

教育を受ける機会を増やすことで、あらゆる人の可能性を広げようと取り組んでいるそうです。



また、これはただの推測ですが、Appleは基本となるアプリ(Pages、Keynote、Numberes、GarageBandなど)を無料にしているのは子供たちにも届けやすいからだと思います。

 

もちろん、時代背景など他にも理由があるのでしょうが、様々な教育機関にとってアプリを無料で利用できるのはハードルが下がり、子どもたちに提供しやすいです。



Microsoft社のOffice製品(Word、PowerPoint、Excel)は有料での提供。

もちろんその分だけ機能がしっかりしているのだとは思いますが、

無料であることで予算などの現実的なことを気にせず、子どもたちと使うことができます。



また、シンプルなつくりなので年代関係なく使いやすいですよね。



 

●教育者たちへ、研修やトレーニングを実施している

また、教育者向けにはプロのためのオンラインまたは対面のトレーニングを実施しています。

教育 - 小中高等学校 - プロフェッショナルラーニング - Apple(日本)



一定の条件を満たしている学校には

Apple Distinguished School

という資格を渡しており、連携して研修を行っているそうです。

 

上記の学校への資格に対し、教育者向けのApple Distinguished Educator、略してADEという資格もあります。

このADEという資格プログラムは1995年から実施しているのだとか。

歴史が深いですね!!



コロナ流行前までは、アジアのADE向けにADE instituteというアジアの教育者が集まって行う研修を実施していたそうです。



こんなにも教育に対しての取り組みが多岐に渡り、そして40年も前から行われていたなんて知りませんでした。

 

製品を販売するだけではなく、子どもたちをはじめとする学ぶ人たちに貢献する取り組みは素敵だなと思います。






■ADE Instituteについてのnote記事を読んで

Appleの取り組みを調べていた際に、一つの記事に目が止まりました。

2019年にオーストラリアで行われた、ADE Instituteに参加した日本人の先生”吉川 牧人”さんが書いたnote記事です。

 

吉川先生の記事を読んで、ADE Instituteでどんなことが行われているのかがわかりました。

 

ADEどうしの交流、ICTを使った授業についての実践的な研修会、合計5日間に渡って行われた研修会のレポートは興味深いものだらけでした。



中でも、私の目に留まったのは研修の導入時に行われたワークショップでの講義です。

「変化への対応」という話が興味深かったです。

 

ADE Institute 2019 Asia-Pacific 番外編 「変化への対応」|吉川 牧人(Makito Kikkawa)/高校教員

 

「変化への対応」という話には組織・チームづくりに大事な要素が詰まっていました。

 

スマートフォンを販売しているAppleが行うものなので、教育者向けの研修といっても技術的なレクチャーが多いものなのかな?と予想していましたが、

物事を進める上での概念的な話もきちんとなされるんだなと思いました。

 

さすがApple!伊達に40年間、教育に対して取り組んできたわけではないのですね!



 

●吉川先生の記事にある「変化への対応」、組織づくりに必要な要素が詰まっている!

「変化への対応」の話には3つの登場人物がいます。

彼らは一つの島にいますが、もうすぐその島は沈没してしまう。

どうにかして向こうにある島まで渡らなければなりません。

 

1.Spped Swimmer

2.Shark Spotter

3.Flag Pole Hugger



Spped Swimmerは先陣を切って、真っ先に向こうの島に向かって泳いで行く人です。

新しい取り組みに対して積極的に取り組む人のことを指します。



Shark Spotterは海にサメがいないか見ています。

傍観者的な立ち位置で、新しい取り組みに対して賛成でも反対でもありません。

中立な立場にいます。



Flag Pole Huggerは今いる島にしがみついて離れようとしません。

新しい取り組みのデメリットやリスクを考えて行動に起こそうとしません。




私はこの中ではSpeed Swimmerとしての要素が強いと思います。

また、これらの3人はそれぞれまさに私が働いている会社、同じ部署で働いている上司・同僚に思い浮かぶ人がいます。笑



新しい取り組みがある場合、まずは実践して取り組んでみようという考えの私は、Shark SpotterやFlag Pole Huggerである人を見て、「なんでさっさとやってしまわないんだろう?」と思っていました。

 

Speed Swimmerの人だらけの組織だったら、どんなに物事が進むんだろう、と考えあぐねたこともあります。




ところが、吉川先生のレポート記事を読んでハッとさせられました。

 

「変化への対応」でのワークショップでの結論として、

変化をすることももちろん大事だが、最も大事なのは「全員で島を渡ること」だということ。

 

ご自身のことをSpeed Swimmerだという吉川先生は、研修で気づいたことがあると綴っています。

 

しかしスピード・スイマーにも大きな危険性がありました。スピード・スイマーは、どのような危険があるか考えて飛び込んでいません。早くやりたい!変化が好き!・・・一方でしっかり考えていない。(私も自覚があります…)

場合によってはサメに遭遇してしまうかも。

 

(中略)

講習の中で、常に悪いのか?という問いが投げかけられました。彼らが「しがみつく」のは経験があるから。また「しがみつく」という信念があるともいえます。

彼らは既存のシステムを構築してきた人物です。また現在のコミュニティーを守っている人物でもあります。

引用:ADE Institute 2019 Asia-Pacific 番外編 「変化への対応」|吉川 牧人(Makito Kikkawa)/高校教員

 

確かに、私や吉川先生のようなSpeed Swimmerだけではどこか博打的というか、

とにかく進むだけ進んでリスクに見舞われるということが少なくありません。

 

Shark SpotterやFlag Pole Huggerの人が冷静にリスクを捉えて、分析するからこそ、本当に危険なことから回避できるかもしれない。



大事なことは「全員で島を渡ること」。

”みんなSpeed Swimmerだったらいいのに”と思っていたときの私は、全員で島を渡るためのことよりも、自分がやりやすいということに目が向いていたのだと思います。

 

全員で島を渡るためには、まずやってみようと牽引するSpeed Swimmerも、中立の立場できちんと物事を捉えているShark Spotterも、そしてFlag Pole Huggerの恐れる危険・リスクもしっかり抑えて行動すればいい。



それぞれの強みを生かせるからこそ、組織やチームで進めることの良さだなと学びました。

 

■最後に

今回はAppleの教育への取り組みと、Appleの教育者向け研修で行われていた「変化への対応」という話を紹介しました。

 

私たちの知らないところで、様々な企業がおもしろい取り組み・素敵な取り組みをしているんだなと思いました。

色々なところにアンテナを貼ってみようと思います。

 

また、「変化への対応」の話にあったように、日々の業務において自分と周りの人の強みを生かしたチームらしい仕事をしていきます!



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