小学校中学年頃というのは、幼児期からピアノを始めた場合、ピアノが生活の一部となり、それまで積み上げてきたことの上にどんどん新しいことを加えていける=順調な伸びを感じられる時期です。身体も精神も、まだまだ未発達ながら、達成感を感じることがモチベーションに繋がり、課題の量を増やして、定着度を高めることの出来る時期でもあります。先生の言うことをよく聞き、親御さんとの家での練習も最もスムーズな時期なのではないでしょうか。
しかし、その少し後、小学校高学年に差し掛かる頃(個人差がありますが。)、これまでと様子が変わってくる時期があります。練習が雑になったり、今まで程練習に身が入らなくなったり・・・。この時大事なことは、本人に、自分にとって「ピアノって何?」「どうなりたいの?」「そのために今はどうすれば良いの?」等を考えるきっかけを作ってあげて、「なりたい自分になるためには、やっぱり練習って大事だ!もっと先にあるものを知りたい。」と本人が気付いて、自分でピアノを選び直すというか、「目標に向かって、自分で決めたことだから頑張ろう。」というように思えるように導いてあげることが大事です。まずは、寄り添いながら、しかし、人間の成長段階の話もして、○歳までに決まってしまうこともあるという能力については、今「何歳?」と聞いて、本や図を見せて本人の気持ちを確かめながら話をします。「今の自分を決めているのは自分自身。未来の自分を決めるのもあなた自身。今しかできないことを、なりたい自分に向かってやってみようよ!」
選ぶのは、あなた自身。
子供は、興味の必然によって、成長します。