鹿児島市皇徳寺台のピアノ教室 坂井節子ピアノ教室            坂井節子のブログ

ピアノを弾いたり教えたりしている日常の中で感じたことを綴ります。

マズルカのテンポ・ルバートと資料

2007-05-31 22:44:20 | ピアノレッスン
ショパンは、マズルカを60曲近く作曲しています。ショパンの生まれた国であるポーランドの歴史を知り、ショパンの生涯を辿り、「ポーランドは、まだ滅びていない」で始まるポーランド国歌を聴いた時、何故ショパンが10代の頃から最後の時に至るまでマズルカを作曲し続けたか、理解出来た気がしたものでした。(ポーランド国歌はマズルカです。) ドイツ人であったけれども当時フランスでグランド・オペラの代表的作曲家だっマイヤベーアが、ショパンの弾く作品33-3のマズルカを4分の2拍子だと言った為に大喧嘩になったことや、ショパンも大変好意を持っていたピアニストであるモシュレスが、ショパンのレッスンを受けている娘が弾くマズルカが4分の2拍子に聞こえたと言ったということからも、ポーランド民族音楽の持つテンポ・ルバートによるマズルカの4分の3拍子は、当時のフランスの人々にとっても解りやすいものではなかったことが解ります。 ショパンは、間違ったテンポ・ルバートで演奏されることを避ける為に、作品24以後(1836
年以後)、楽譜にrubatoの指示を記すのをやめてしまいました。(作品67-3にrubatoとあるのは、この作品が作曲されたのは1835年だからです。)
マズルカではアクセントが2拍目あるいは3拍目に移動することが多く、独特のリズムに加えて、2拍目にアクセントがくる時音価をわずかに拡張したり、3拍目にアクセントがくる時2拍目との間にわずかに間合いを取ることが多いのです。
DVDなどで民族舞踊を見ると、跳躍や着地・ステップの変化・振り付けの変化がテンポ・ルバートと関連していることが解ります。 勿論、演奏するとなると、一曲一曲入念に紐解いていくことになりますが、これらの本やCD・DVDは、作品を理解し作品に近づくことを手助けしてくれる大切な資料です。


ピーター・コラッジオ ハワイ大学名誉教授

2007-05-28 00:38:30 | Weblog
来月、6月11日から19日まで福岡でセミナーとレッスンをして下さいますピーター・コラッジオ ハワイ大学名誉教授の著書やCD・DVDです。ピーター・コラッジオ先生は、幼い生徒さん達にも解りやすいようにという配慮から、イラスト入りで書かれた「すてきにピアノ」の著者でもいらっしゃいます。私が初めてセミナーを受講する機会に恵まれたのは、もう10年以上前のことです。その後、セミナーとレッスンを可能な限り受け続けています。細かい様々なタッチやペダルのことから、時代別・作曲家別演奏スタイルと解釈に至るまで多くの示唆をいただいています。また指導法の面でも、芸術はその人その人の中で育っていくものであるから、見守り見逃さずに手助けしていくことが私達の役割であるということを、常々気付かせてくださる先生でもいらっしゃいます。出来る限りの勉強と準備をしてセミナーに臨みたいと思っています。


熱狂の日

2007-05-26 16:24:18 | ピアノレッスン
ゴールデンウィークに、東京国際フオーラムで行われた「熱狂の日」に行ってきた生徒さんが、お土産に持ってきてくれたプログラムや絵葉書です。
昨年は私も行き、沢山のプログラムを聴きました。気品溢れるアンヌ・ケフレックのソナタ全曲演奏シリーズや、爽やかなクレール・デゼールとエマニュエル・シュトロッセの豪華デュオ、若手の河村尚子さんのチャーミングな演奏などなど・・・、今もって思い起こすと感動で心が満たされます。生演奏でなければ感じ取れないものがあります。音楽の素晴らしさを再確認し、心豊かになります。自分自身の演奏も多彩になり、変わってきます。来年の開催も楽しみですね。


美しい生き方をいつまでも!

2007-05-25 18:35:33 | Weblog
今日からブログはじめます。
「美しい生き方をいつまでも!」は、私が子供の頃から大変お世話になった、先月亡くなられた恩師から頂いた言葉です。
恩師が育んで下さった目には見えないけれど大切な沢山のことが、今も私を支えてくれています。「美しい生き方」とは、何と深い言葉だろうと、節目節目に何度思ったかしれません。恩師のことを思うたび、今の自分があるのは、恩師のお陰と感謝の気持ちでいっぱいになります。

音楽は心。まずは、ありのままの子供達を大きな愛情で包み、未来を見通して言葉を選び、育む。心の奥の素直な気持ちを思い通りに音楽で語ることが出来た時、子供達の表情はキラキラと輝いて何よりも美しい!輝く経験を沢山して、大人になってほしい!私も、「美しい生き方をいつまでも!」と次の世代に伝えたい!