鹿児島市皇徳寺台のピアノ教室 坂井節子ピアノ教室            坂井節子のブログ

ピアノを弾いたり教えたりしている日常の中で感じたことを綴ります。

懐かしい名前

2011-06-30 16:58:10 | ピアノレッスン
メールフォームからの投稿に懐かしい名前を見付けて、思わず涙…。
ご本人の顔が目の前に浮かび、あの頃のことが昨日のことのように思い出されます。
姉妹でレッスンに来られていて、確かこのお名前はお姉ちゃんの方!
その後、お母様には、偶然お会いしたことがあります。
でも、でも…いったいあれは何年前のこと…?と、発表会のプログラムを繰ってみると、いました!いました!
1992年の発表会で“ベートーヴェンの「水車小屋の娘」の二重唱による6つの変奏曲”を当時小学校6年生で弾いている○○ちゃん!

10年一昔とすると、二昔?近く前に、レッスンにいらしていた生徒さんからの“レッスン再開希望”メールです。
メールありがとう!
あれから、いろんなことを越えてこられて、大人になられた今、ピアノを再開したいと思われ、ホームページを見付けてくれて、メールフォームから投稿してくれたとは!感激です!

早速、返信します。そして、是非とも“演奏する喜び”を知ってもらいたいと思います。

とっておきの名言

2011-06-29 21:24:20 | ピアノレッスン

パブロ・カザルス(Pablo Casals:1876~1973)が、子供たちに語った名言。

   子供たち一人一人に言わねばならない  君はなんであるか知っているか

   君は驚異なのだ   二人といない存在なのだ

   世界中どこを探したって君にそっくりな子はいない

   過ぎ去った何百年の昔から   君と同じ子はいたことがないのだ

   ほら君のからだを見てごらん  実に不思議ではないか

   足、腕、器用に動く指、君のからだの動き方!

   君はシェイクスピア、ミケランジェロ、ベートーヴェンのような人物になれるのだ

   どんな人にもなれるのだ

   そうだ、君は奇跡なのだ  だから大人になったとき、

   君と同じように奇跡である他人を  傷つけることができるだろうか

   君たちは互いに大切にし合いなさい

   君たち・・・われも皆・・・ 世界を、子供 たちが住むにふさわしい場所にするために

   働かねばならないのだ

 

音楽は、守らなくてはならないものは何なのかを、深い感動と共に教えてくれます。

 

 

 

 


音楽家の名言2

2011-06-29 20:48:47 | ピアノレッスン

書店で手に取った途端、タイムリーな言葉が目に飛び込んできて、迷わず購入した本。

●「音楽家の名言2」編・著/檜山乃武(ヤマハミュージックメディア)~演奏への情熱を取り戻すメッセージ~●

素敵な言葉がいっぱいです!

○政治とか科学とかがすごく極端に進んできている時に、ときどきそれを引き戻すのが、音楽の役割だと思うよ。 <武満徹>

○音楽は精神の中から、日常の生活の塵埃を除去する。音楽の究極的な目的は、神の栄光と魂の浄化にほかならない。<バッハ>

○私はかの偉大なる者(バッハ)に日々自分の罪を告白し、彼を通じて自分を純化し強めようと努力しています。<シューマン>

○十字架上のキリストの如く、リストは彼自身よりも、むしろほかの人を救うために、いつも準備をしていた。<ワーグナー>

○演奏の最中に、客席に誰もいなくなってしまったと感じる。聴衆も自分も、まるでどこかへ旅立ってしまったように思われるのです。魂がどこかに飛んでいってしまったかのようです。それは、つくろうと思っても作れるものではなくて、なぜか稀に起こる不思議な現象です。<舘野泉>

名言に励まされました。本にして下さってありがとう!


音楽を愛する心

2011-06-25 23:28:53 | ピアノレッスン
本日、(公財)日本ピアノ教育連盟九州南部支部設立記念“ミハウ ソブコヴィアク”ピアノリサイタルにお越し下さった皆様、ありがとうございました。
会場で、「ピアノから、こんなに優しい音を聴いたのは、初めて…。」との感想を聞きましたと教えて下さった方がいらして、嬉しく思いました。
プログラムが進むほど、会場とピアニストとの距離が縮まり、音楽の流れに身を任せることが自然になりました。
ピアニストが作品を楽しんでおられるその様子も、又嬉しく、共に楽しませていただいた次第です。
音楽を愛する心で満たされた演奏会だったと思います。
ミハウ ソブコヴィアク氏は、福島の大学で教えてもおられるのですが、演奏会終了後、「3.11以来、ピアノの練習が出来ない日がありました。…でも、今日から、活動を全開します。」というようなお話をされました。
どんなに私達が、共に心痛めているつもりでも、その場に立たなければ解らない様々な困難に思いを馳せ、絶句してしまうと同時に、本日の充実感がこれから先への原動力となるとおっしゃって下さったことは、音楽を愛する心が通じた証であり、音楽の素晴らしさを再確認出来た1日でした。

自己報酬神経群

2011-06-13 23:18:38 | ピアノレッスン

先日の脳の話の続きです。

物事に興味を持ち、好きになる力があり、人の話を感動して聞くことの出来る子供に育てておくことが、A10神経群で、情報に対して「興味がある」というレッテルを貼られやすくなります。そして、「興味がある」というプラスのレッテルを貼られた情報に対しては、脳がしっかり働くということが、解っています。

A10神経群から、前頭前野(理解・判断)へ送られた情報は、自己報酬神経群(様々な情報を一つの気持ちや考えにまとめる)へ送られます。

この自己報酬神経群は、「自分から進んでやりたい」「自分で決めたことを、自分で達成したい」という気持ちによって働きますから、「何を頑張れば良いのか」課題や目標を明確にして、全力で取り組む素直さや最後までやり通す姿勢を身に付けておくことによって、最大限に持てる力が発揮される、即ち達成へ導く部分です。←脳が発達してくる7歳~10歳以降、「自分からやりたい」という自主性・主体性を持ち始め、指示されると「今、やろうと思っていたのに!」という言葉が、子供から飛び出します。これは、脳の発達に伴って、自己報酬神経群の働きが活発になっている証拠です。

自己報酬神経群の機能を高めつつ、良い方向に子供を導くためには、「良い質問を投げかけること」そして、子ども自身に選ばせることが大事。

ピアノの上達も同じです。3~7歳の脳は、まだまだ発展途上、心と本能のギャップが生じやすい時期。「あれ?今日はいつもと調子が違う。」とか、「どうして、知っていたのに、言えなかったの?」とか、「前回のレッスンで、こっちの弾き方が“いい!”と言っていたのに、元に戻っている。はて?」など、不思議に思うことがあるはずですが、あって当然で、反抗しているわけでも勿論なく、子供自身が本能と心のギャップをさばけないだけなのです。子供の気持ちを整理してあげて、上手くさばけるようになるまで、見守ってあげることが大事ですね。

7歳~10歳以降、この自己報酬神経群の働きが活発になってくる頃、時間の使い方が上手くなり、ピアノの練習時間・習慣を身に付けておくことが、上達の必須ポイントとなります。今、高校生になっている生徒さん達が、その時期を迎えた頃、●「いのちの授業」日野原重明著(ユーリーグ)●を読んでもらいました。1人1人の存在の大切さや、時間を大切に使って多くのことを知り充実した生き方をしてほしいし、今日この日の時間を大事にして、継続的なピアノの練習時間を、自ら作っていってほしいと思ったからです。

生徒さんが本を返却してくれた時、「いのちって何だと書いてあった?」という私の質問に、生徒さんが「じかん」と答えてくれたことは、言うまでもありませんし、練習ノート(ピアノを練習した時間を書く)が、続き、上達の度合いがグンと増したことを思い出します。

生徒さん達が、大人になった時、持てる力を発揮し充実した人生を送ることが出来るように、今現在「その時期だからすべきこと」を発達段階に合わせて、十分に伸ばすことができるように導くのが私の役割です。

頑張ります!

 

 


A10神経群

2011-06-11 23:12:37 | ピアノレッスン

北京オリンピックの直前、競泳の日本代表チームに、脳の使い方を講義した脳医学の林成之先生の著書を読みました。

●「子どもの才能は、3歳、7歳、10歳で決まる!」林成之著(幻冬舎新書)●

まず脳が、どのようにして情報を受け入れるのかの説明の後、子供の脳の発達段階を説明され、「3歳、7歳、10歳」が重要なターニングポイントとなっていること、そしてその時期の育脳のポイントを述べておられます。

目から入った情報は、大脳皮質神経細胞が認識し、“A10神経群”(側座核・扁桃核・尾状核・視床下部などの集まった部分)に到達し、ここで、情報に対して「好きだ」「面白そうだ」「嫌い」「興味がない」などのレッテルが、貼られるそうです。ここで貼られたレッテルが、プラスの感情であれば、その後の脳の機能はよく働き、逆にマイナスの感情の場合は、機能がしっかり働かないということになります。←苦手だと思い込んでいることや、興味がないことって、頭に入りにくいですよね。

この“A10神経群”のこと、他の本で、最近見た記憶がありました。

・・・・・クラシック音楽が、“A10神経群”を刺激して、ドーパミンが分泌され、「やる気中枢」とも呼ばれている側座核を活性化させ、大脳辺縁系が反応し、気持ちよさや快感を味わうのです。・・・・・・

・・・・・“A10神経群”の特徴から、音楽には、感情を前向きにし、高度な認知能力を向上させる力があります。マイナスからゼロに戻すだけではなく、ゼロからプラス、プラスの状態からさらにプラスにと、感情をコントロールし、行動にまで発展させることができるのです。・・・・・

●「心を動かす音の心理学」齋藤寛著(ヤマハミュージックメディア)●←クラシック音楽の力を、脳の研究から説明しておられる部分です。

 A10神経(エーテン)・・・中脳の左右2列に並んだ神経核の外側から10番目に当たるため、こう呼ばれているのだそうです。

脳が良く働くためには、このA10神経群で、プラスのレッテルが貼られることが大事なんですね。

 


ケヴィン・ケナー ピアノリサイタル

2011-06-09 22:22:54 | Weblog

ケヴィン・ケナーのピアノリサイタルのお知らせです。

●2011年7月17日(日):14:00開演(13:30開場)<鳥栖市中央公民館ホール>●

                     <プログラム>

○アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズop.22  ○舟歌op.60   ・・・・・ショパン

○版画  ○喜びの島  ・・・・・ドビュッシー 

○私のいとしい人(ショパン)S.480-5   ○乙女の願い(ショパン)S.480-1   ○糸を紡ぐグレートヒェン(シューベルト)S.558-8  ○セレナード(シューベルト)S.560-7  ○リゴレット・パラフレーズ(ヴェルディ)S.434  ○3つのノクターン“愛の夢”より第3番S.541-3  ○ハンガリー狂詩曲 第2番 S.244-2  ・・・・・リスト


奇跡の音色

2011-06-07 21:56:06 | ピアノレッスン

●辻井伸行 奇跡の音色 ~恩師・川上昌裕との12年間~●神原一光著(アスコム)を、読みました。

川上昌裕先生は、「辻井君は、ピアノと自分自身が一体になっている。自分が感じた音を、そのままピアノで表現できている。・・・・・すごいところまでいけるかもしれない。こんな子、見たことがない!」と、初めて辻井伸行君に出会った日に、その才能に気付かれ、曲ごとに「譜読みテープ」と「講義テープ」を作成されて、指導に当たられたのですね。

本には、伸君のテープ作りが大優先で、次々と曲を用意しなければならない、テープ作りに追われるがんじがらめのような日々が続いたと書かれていますが、川上先生の音楽家としての良心、辻井君の才能を信じて、最高の演奏をさせるため、本人の成長のために、全力を尽くされたことに、心打たれました。

・・・・・・・川上先生は、辻井君を成長させるために、越えられるギリギリのハードルを設定し、辻井君は、本番で、レッスン以上の力を発揮し、底力を見せ、毎回最高の演奏をしてみせた。

「僕が“厳しいぞ”と言っても、彼は、“できる!”というんですよね。叫ぶんですよ“できる!”って。ならば“じゃあやってやろうじゃないか”という感じて僕も取り組む。その連続でレッスンと本番を乗り切っていく感じでした。」

「成功していく人は、障壁が出てきたら、物事が後退したと見るのではなく、それを解決して着実に一歩進むことができた、嬉しいと感じるような思考パターンを持っています。伸君には、周りの物事をすべて良い方向へ引っ張っていく才能があります。子供の時から、周りの大人たちが、落ち込んでいるときにさえ、1人だけ“大丈夫ですよ”とニコニコ言うようなところがありました。なぜか、事態はいつも解決の方向に進んでしまうのです。」

「最後まで自分を信じることができる強さを持っているのが、彼のすごいところです。そのような精神的な強さには、私も学ばせられました。」・・・・・・・

音楽に真っ向向き合った真摯な師弟の営みが、世界が認める才能を開花させた!ということを、しみじみとした感動を持って知ることができる本でした。

人間って素晴らしい!


フリクションボール

2011-06-06 23:38:25 | ピアノレッスン
レッスンの時、楽譜に書き込みをすることが多々あります。
まずは、生徒さんの演奏を一通り聴いて、要注意のところや提案したいところに、付箋を貼ります。(何故付箋を貼ったか説明し、クリアしたら、付箋を剥がします。)
腕の使い方であったり、流れを良くする為のグルーピィング練習の仕方であったり、バランスの取り方であったり、指使いであったり…、様々ですが、本人もすぐに気付いて演奏に現われれば、付箋を剥がすということになりますが、いくつかの指使いの可能性や、どうしても1音1音に書き込んで提案せざる得ない場合や、その作曲家特有の大事なポイントなどは、細かに書き込むことになります。
でも後で=曲が仕上がった段階で、もう消してもいいなと思うことも出てきます。
そういう場合、フリクションボールは、消すことが出来るので、とっても便利です。
小さいお子さんは、注意の種類によってカラフルな方が、やわらかく頭に入るようなので、12色揃えましたよ。