「傾国のラヴァーズ」

ボディーガードの翔真は訳有の美青年社長・聖名(せな)の警護をすることに…(閲覧者様の性別不問) 更新情報はX🐦にて

小説「傾国のラヴァーズ」その41・俺がいる意味

2023-05-03 22:13:18 | 傾国のラヴァーズその41~50
 おはよう、という声は重なった。
 ちょうど聖名がこっちを向いてくれたからだ。
 
「センパイ、悪いけど今朝はグラノーラで許して」
「いいけど、指示があれば、俺作るよ」
「じゃあグラノーラで」
「わかりました」

 二人で布団を片付けると、グラノーラに牛乳をかけて食べた。

 ヨーグルトもおいしいのだが、聖名はまた無言だ。
 やっと、
「センパイ、悪いけど今日、買い出しとかダメ?」
「いいけど、何買うの?」
「食料」
「ああ、ついてくよ」
「いや、そうじゃなくてオレ一人で」
 何を言ってるんだ。昨日の夜以来、聖名は変だ。
(結構俺、心霊話聞きたかったのに…)
「聖名、それだと警護ができないだろ?」
「あー、そういえばそうだった。センパイはそのためにここに来たんだった…」





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