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還暦おやじの洋楽日記

VirtualBox導入記:OS/2 Warp3(失敗)編

註:この記事は導入失敗の記録ですので、どうやったらうまく導入できるかを知りたくてこのページに辿り着いた人は黙って閉じて下さるようお願いします。

<ここに至る経緯>
還暦を過ぎたおやじの嗜みとして、これまで捨てずに溜めていた過去の遺物の整理をしている。いわゆる「断捨離」というやつ(この言葉、十年後にはきっと死語になっているんだろうな)。PC関連でももう使いみちのないマニュアルやフロッピーやCD-ROMがわんさかあって、OS/2のインストールディスクなんてのも出てきた。Windows95がリリースされる少し前に購入したIBM Aptivaにバンドルされていたもの。
OS/2、懐かしいなあ。かつてIBMとマイクロソフトがDOSに代わる次世代32ビットOSとして共同開発していたOS。その後マイクロソフトが離脱してIBMのみが継承したものの、現在のWindowsの母体となったOSでもある。自分の周囲で言うと、職場の新しモノ好きの後輩がサーバーにインストールして使っていたが、まだまだDOSが主流でWindowsもDOSベースの3.1だった時代に完全なマルチタスク機能を実現し、洗練されたグラフィックユーザーインターフェースを備えたOS/2は斬新だったなあ。と言ってもそこまでマニアックでない俺は標準搭載されていた麻雀ゲームで遊んだ程度の記憶しかないけど。
当時はIBMも力を入れていて山口智子をCMキャラクターに起用しTVでもコマーシャルを流していたけど、マイクロソフトの商売上手さには敵わず、後になって登場したWindowsNTによって市場を奪われて姿を消してしまい、技術的に優れたものが必ずしも市場の勝者になれないという好例のひとつとなってしまった。

購入したAptivaにはWindows3.1がプリインストールされていたが、Win-OS/2互換環境によりOS/2と共存することが可能だった。Win-OS/2ってよく理解していないが現在の仮想PCソフトの祖先みたいなものだったのかな。でも当時のハードウェア性能は貧弱で、こんなの入れたら絶対に動かなくなるのでバンドルされていたOS/2も使わずインストールディスクも未開封のまま放置していた。せっかく四半世紀の風雪に耐えて手元に残ったこのインストールディスクを捨ててしまうのももったいない。今こそ有効活用してやろうとVirtualBoxにインストールすることにしたのであった。

<作業の概要>
OS/2のバージョンはOS/2 Warp Ver3日本語版。インストールディスクは以下の4枚で構成されていた。
・インストールディスケット(フロッピー)
・ディスケット1(フロッピー)
・Program Disc(CD-ROM)日本語IME等を収録
・Bonus Pak For OS/2 Warp Version 3(CD-ROM)統合オフィスソフト等を収録
VirtualBoxのバージョンは、現時点の最新であるVer6.0.16。不思議なことにVertualBoxはOS/2に手厚く、選択できるバージョンもWarp3・Warp4・Warp4.5等、細かく用意されていた。選択したバージョンは勿論Warp3。
その他のゲストOSの設定は
メモリー:128MB
ビデオメモリー:32MB
ディスク:500MB(Warp3は基本的に528MB以下のHDDを前提としている)
にした。

<OS/2の導入>
マニュアルに従い、まずはインストールディスケットのフロッピーをUSB接続FDDに挿入して起動。後は画面の指示に従ってメディアを入れ替えたりしたが、何故かEnterキーが認識されなくて次に進めない。全く認識されない訳ではなく、ゲストOS起動直後には一瞬認識されるので、ゲストOSの終了と起動を繰り返すこと数回、フロッピー2枚とProgram DiscのCD-ROM1枚を使って何とか導入が完了した。

うわー、OS/2の画面なんて見たの凄く久しぶり。Windowsとは使われる用語が異なる(例:"ショートカット"はOS/2では"シャドウ")ので少し戸惑うが、ウインドウの操作の仕方とかはほぼWindowsと同じなのでさほど迷うことはない。画面レイアウトが洗練されていて操作方法もシンプルでわかりやすい。それに比べるとWindowsなんて逆にわかりにくい方向にどんどん退化しちゃっているからな。

ひと通り画面を愛でた後、Bonus PakのCD-ROMから統合オフィスソフトをインストールしようとして、ハタと気づいた。OSの導入が完了して起動した時点からハードディスク以外のドライブが使用できなくなっていたのだ。VirtualBoxの設定画面で外部入出力デバイスを指定してもOS/2上は認識されず。OS/2の画面に戻って「システム構成機能の追加」でCDドライブを認識させようとしてもデバイスドライバーファイルの指定を求められ、今どきOS/2のデバイスドライバーなんて用意されている訳ないもんな。かくしてOSの導入自体はできたものの、アプリソフトの導入が一切できないのではこの一連の作業は失敗と言わざるを得ない。ネットを検索してもWarp4以降の導入事例はあったが、Warp3は見当たらず。おそらくこのバージョンでは実用レベルとしては厳しいのではないか。
いや、もともとOS/2を導入して何をやろうと決めてもいなかったので困ることもないけれど、ちょっと残念。いつか改善されることを期待しつつ、削除はせずにとりあえず残しておこう。OS標準搭載の麻雀ゲームだけはできることだし(泣)。

(かみ)

コメント一覧

sadakami
古い記事にも関わらずコメントありがとうございました。
教えて頂いた情報で再度試してみます。
(インストールディスクをまた引っ張り出して作業するのに少し時間がかかりますが)
試した結果はまたこの記事に追記しようと思います。
貴重なアドバイス下さり、御礼申し上げます。
(かみ)
zack
四年前の記事にコメントするのも不躾な気がしますが、参考になればとお伝えしておきます。

今週、私も OS/2 Warp3.01 を VirtualBox に載せたのですが、同じように CD ドライブが認識されない、という状況が起こりました。

その原因はインストール時、最初に GUI 表示になる「システム構成」の画面で、「CD-ROM 装置」が "その他" になっていたためでした。

この画面でディスクの形のアイコンをクリックして「CD-ROM 装置の選択」を表示し、リストの一番下 (スクロールしないと出てきません) にある "OTHER" の選択を外して、代わりに一つ上の行にある "Non-listed IDE CD-ROM" を選択すれば、インストール後 CD ドライブは認識されていると思います。

この情報は下記 URL にありました。

OS/2 on Virtualbox Guide
https://gekk.info/articles/os2.html

Enter キーが効かないという状況には遭遇しなかったのですが、私の VirtualBox のバージョンが 7.0.12 だったせいかも知れません。

あるいは私は物理的なフロッピードライブを持っていないので、インストール CD の \DISKIMGS\OS2 下にあった FD イメージファイル DISK0.DSK と DISK1_CD.DSK を別の場所にコピーして (DISK0.DSK がブート・フロッピーです)、それを VirtualBox に読ませてインストールしたせいかも知れません。
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