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水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

『宮廷画家ゴヤは見た』

2008-10-06 18:32:23 | 映画
ペネロペ・クルスの彼氏にして、
名優というか、怪優バルデムの作品
そして、インテリ女優ナタリー・ポートマンも出演だったので
けっこう楽しみにしていた作品。

すごく奥行きがあって
全然期待を裏切りません。

主役は一応フランシスコ・デ・ゴヤ(ステラン・スカルスガルド)なのだけど
彼はあくまでも“目”の立場。
偶然彼が描いた二人の人物の
その後の数奇な運命と
激動する時代を
ゴヤの目と筆で描く。
とくにゴヤは聴覚を失うわけだから
文字通り研ぎ澄まされたその眼差しのみで
描いているんだよね。

すごい。

ゴヤといえば
シウもマドリッドのプラド美術館に行った時に
裸のマヤ(マハ)や着衣のマヤ(マハ)を見たり、
有名な王室一家を描いた醜い絵を見たりで
なんでこんな絵を描いたのに
王様に愛されたのかな?って疑問だったのだけど
その疑問には直接答えてはくれない。

今作では王妃のほかに
神父ロレンソ(ハビエル・バルデム)と
イネス・ビルバトゥア(ナタリー・ポートマン)
を描くゴヤ。
ロレンソはいかにも表裏ある、権力志向の男で
いやらしさ爆裂。
ひきかえ、
イネスは清純そのものの女性。
ロレンソはゴヤのアトリエでイネスの肖像を見たときから
イネスに心惹かれていたんじゃないかと思われ、
異端信仰者を閉じ込めた牢でイネスを見ると
欲望に負けて抱いてしまう。

ナタリー・ポートマンの演技も秀逸。
「ジャスミンの香をさせた美しい魔女」とゴヤに言われ
「私は魔女じゃない。」と応えるイネスなんだけど
イネスの娘アリシアを演じる時は
見事に同じ顔で“魔女”を表している。

スカジョと共演のブーリン家の姉妹も楽しみです。

当時画家は宮廷に雇われた、
芸術家というより職人のようなんだけど
写真の無い時代に
歴史の記録係としての役割も担っていたよう。
いつでも権力の目を盗みながら
真実を伝えようとする力があるのだ。

ロレンソに“サルの署名”をさせる
トマス・ビルバトゥア(ホセ・ルイス・ゴメス)が
迫力があって良かった。

宮廷画家ゴヤは見た - goo 映画
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