『レスラー』

やっと公開になった
ずっと見たかった作品。

８０年代を懐かしむセリフ、泣ける！
ミッキーロークの本音だよね。
とはいえ、
その後のめちゃくちゃな暮らしがあったから
今の大復活したミッキーロークがいるわけで。

ただ、ミッキーローク自身は
今の成功した暮らしを大切にしようと本当に思っているのか不安。

“プロレス”なんて全然興味無いシウは
正直そんなインチキくさいもの、超低レベルの興業にすぎないと思ってた。

でも、今作を見てその考えを１００パーセント改めたよ。

プロレスを他の格闘技と同じく考えてはいけないんだよね。
相手を叩きのめすことが格闘技の目的だと思ってたけど
これはそうじゃない。
いかに自分を傷つけて、観客を喜ばせるか。なんだって。
サディストだと思っていた彼らは実はマゾヒストに近い感じ。
自分を痛めつけて、戦いを演出する。。
それだって本当の戦いではないかもしれないけど、
ある意味では立派な“戦い”で、
勝負に命をかけてないけど
エンターテインメントの追及ということに
彼らは命をかけているんだ。

すごい！

とはいえ、
心臓が断末魔の悲鳴をあげている中、
ランディのとった行動は
人間の愚かさと哀れさとそして魅力に満ちている。

シウは勝手にこの作品を
『ロッキー』のような再生の物語だと思ってたんだけど
そうではなかった。
たしかに彼は再生しようとしたけど
それはプロレスの陰で犠牲にしてきたものの再生。
やっぱり自分はそれを再生する資格はない・・というか
自分は使命としてレスラーを続けなければいけないという気付き、
それによって
再生をあきらめる。
レスラーとしての使命を再生させたというべきかな。

なにしろ、評判通りの素晴らしい作品だった。



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