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『ハート・ロッカー』

“女性監督”と言われるのを、本人は好まないようだったけど、
言われてしまうのは仕方無い、キャサリン・ビグロー監督。
だって、ものすごい偉業を成し遂げてしまったんだものね。
ライバルの元夫を抑えて、っていうのも話題だった。

映画に女性らしいとか男性らしいとかがあるとすれば
これはどちらかといえば男性らしい映画かも。
でも、男社会であろう、“爆弾処理兵”の世界を
女目線を交えて描いてる。
ただただ爆弾処理というスリリングな作業でなく
それをしなければいられない、
“トリツカレタ”男たちの哀しさを描いてる。

戦場の中でも、最も過酷な戦場、爆弾処理。
一瞬にして粉々になってしまう破壊力を毎日のように見せられていたら
どんなに頑強な人間でも
どうにかなってしまうのは想像に難くない。

人間なんてあっけなく
虫けらのように蹴散らされる。
さっきまでそこを歩いていたのに
影も形もなくなってしまうのだ。
そしてその爆弾を作っているのも人間、
仕掛けるのも人間。

何のために殺し合いをしているんだろうか。

赴任期間が終わって、本国に帰国してみれば
戦争なんてまったくの別世界のことのように
そこには平和な日常がある。
でも、
爆弾処理兵は戦場に戻っていく。

ラストの駐留期間365日・・・というのは
まるでそれは一生、連続するかのような感覚を与える。

ハート・ロッカー - goo 映画
コメント ( 2 )
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コメント
 
 
 
やっと見てきました~ (ちゃぎ)
2010-04-30 10:59:25
やはり、これは見ておかなくては・・・って作品ですね。
見る前から、重すぎるのでは?悲惨すぎるのでは?と考えていたのですが、
そこは、女性目線。 ちょうど良い量で止めていてくれたと思います。
戦友たちとのじゃれあいからの喧嘩一歩手前までのシーン・・・あれは、何を言いたかったのだろう? 戦争というギリギリの所で少しおかしくなっている状況を見せたいのか? と考えていますが。

他所の国に行って、現地の人に喜ばれてはいないような状況の中、何年も続いて・・・とても危険な業務があって・・・ 周りの人間も当事者達もそして、我らも・・・何か乾いてしまっているのかも・・。 一日経って、更に複雑な心境です。
 
 
 
ちゃぎさん (シウ)
2010-04-30 11:13:22
>>一日経って、更に複雑な心境です。

そういうのって良い映画ですよね。
時間が経っても思い出されて
自分なりにまた新しい解釈ができたりする。

本当の人生は
妻や子どもと過ごす故郷にあると思うのは
私たち戦争に行かない人々の理屈であって
彼らにとっては戦場こそが本当の人生になってしまっているのかもしれません。
戦友たちこそが真の家族なのか。
本音をぶつけ合えるのは戦友たちの間だけなのか。
戦争に中毒になってしまっているとしたら
やっぱり居心地が良いのは戦場なのでしょうね。

私たちから見るとあまりにも非現実的ですが
これはフィクションではなくて
実際に彼らのような任務に就いている人々がいるんですよね。
そう考えると恐ろしいです。
 
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