「ル・アーブルの靴みがき」

アキ・カウリスマキ監督。
気難しそうな顔の監督が
こんなのを作ってるなんて。

ここまで静のコメディってあまりないかも。
大真面目すぎる面白さ。

色々とひっかかりがあり、
この先どうなっていくんだろう・・・って想像させる場面があるのだけど
その多くが“肩すかし”。

日常ってこんなものだよね。
なんでも大事件に発展するわけじゃない。

とはいえ、
自分たちも貧しいのに
困っている移民の少年を当然のごとく助けるあたり
人間っていいなって思わせる。

テレビのニュースは嫌な事件ばかり伝えるから
こんな映画はホっとする。

モネの愛したル・アーブルの町。
海の香りが漂う、素敵な町だけど
濃厚な人の暮らしがあってこその美しさなのが本当にいい。