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水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

「ミレニアム 3 眠れる女と狂卓の騎士」

2012-07-23 07:26:39 | 読書
読み終わってしまうのがもったいなくて
3部作の上巻でストップし、
スウェーデンオリジナルの映画を3本見た。

とりあえず、ラストの展開をだいたいつかんで
本を最後まで。

もう途中でやめられず
一気に読んでしまった。

脱力。

すごく面白かった!!!

映画を先に見て、原作を読む。
このスタイルでよかったと思う。

映画ではつかみきれなかったリスベットの心情なんかも理解できて
より胸に迫る。

もちろん映画では描かれていないサイドストーリーも面白い。

特にリスベットがヴェンネルストレムの財産管理を依頼する弁護士とのやりとりとか。
映画でカットされているのは残念。
ミカエルとのメール(実際は“メール”じゃないけど)のやりとりも。
ミカエルに怒っていたリスベットが
だんだんと友情を重視するようになっていく過程とか
ミカエルへの気持ちをアニカが察するところとか。

圧巻のテレボリアン医師との裁判シーンも
映像とはまた違った“追い詰め劇”が展開される。

そしてニーダーマンとの対決。

それまでのリスベットなら自分で決着をつけてたわけだけど、
いろいろあって、今までは成長しきれなかった部分を成長させ
権利を得るには義務も生じるということを理解していく。

スティーグ・ラーソンがすごいフェミニストなのか、
北欧スウェーデンという国がそういう国なのか、
男はみな変態で女は賢い。
そういうくくりになってしまうところが興味深い。
正義漢のミカエルですら
ものすごい女ったらしだもの。
男はどんな男でも性的欲求で思考を鈍らせるものなんだってこと?

映画ではそこまで丁寧に描かれなかった、
アニカ・ジャンニーニが小説ではすごく良いキャラ。
かたくなだったリスベットに
社会的に認められるということは、責任も生じる。
一人前として扱われたかったらやることはやりなさい!
と、言ってのける。
リスベットがそれに対して、なんと、素直にうなずく場面。
そしてクリスマスに、
お世話になった人たちに何かプレゼントをしたほうがいいのか・・・
なんて、社会性ゼロだったリスベットが考えたりする。
映画ではそういうのは見えなかった。

これって連続ドラマとかで全部映像になったら、また面白いと思う。

リスベット・サランデルという
現代のワンダー・ウーマン。
PCを自由自在に操り
腕っぷしも強い。
そんな人なら本当に今の世の中、怖いものってないだろうな。
リスベットが活躍する物語を
もっともっと読みたかった。

返す返すもラーソンの早逝が残念だ。
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