★we were on a break★

水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

「夜の大捜査線」

2013-01-15 20:47:09 | 映画
「夜の大捜査線」って、
ものすごく耳に馴染みがあるのは
もちろん、この映画が有名だからだと思うけど
きっと、踊る大捜査線のせいだよね。

今までこの映画の存在を知ってはいたけど
見たことはなかった。

見始めて、なんとなく映画館から出たくなってくるほど
居心地が悪い。
シドニー・ポワティエ演じる、フィラデルフィアの敏腕刑事、
バージル・ティップス。
彼への人種差別が酷過ぎるからだ。

彼の身なりが立派なことに対し
「白人の格好して・・・」なんていう言葉は当然のように浴びせられるし
簡単に殴られたりする。
そして彼が殴り返せば、彼を「正当防衛で殺すところ」なのだ。

ポワティエ自身、南部での撮影中は、嫌がらせを受けていたとか。

黒人の成功は絶対に許せないという空気だったのだ。

もとはと言えば勝手に連れてきたのにね。

ヘイトクライムが当たり前のようにあって
それを警察までもが黙認している世界。

アメリカの黒人差別を描く映画は多いけど
いつも本当に酷いと思う。


それにしても
白人=マヌケで
バージルと、もう一人“女性”だけが賢く描かれているのが面白い。

警察署長は最後の最後までバージルにたいして失礼だけど
彼のトランクを持ってやるシーン。
それが彼のギリギリの歩み寄りで
決して“黒人差別を反省”したわけではなくて
バージル個人だけを“ちょっと”認めた、って程度なんだろう。

ただ、そこが良かった。
大親友みたいになる展開だったら、やっぱりアメリカの社会背景を甘く描いただけの作品になっていたかもね。

シドニー・ポワティエの、抑え気味だけど凄みがある演技が素晴らしい。

Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「マウスハント」 | TOP | 「ルーパー」 »
最新の画像もっと見る

post a comment

Recent Entries | 映画