湘南ゆるガシ日和 ・・・急がず、休まず

湘南でゆるゆら暮らしココロ赴く先へガシガシ出かけるライター山秋真が更新。updated by Shin Yamaaki

青空の下、凪の海で:祝島沖・上関原発計画2010冬

2010-12-28 18:00:21 | 祝島沖・上関原発計画

空が晴れわたり
あちこちに釣り客の姿がみえた、すこし前の日曜日。

瀬戸内海の西の入口ちかくにあるハート形の島・祝島(いわいしま)の



沖にあらわれた、どでかい作業台船(台船)。



祝島の漁船(手前)が台船(奥)のまえに来て抗議をすると、
すかさず海上保安庁(真ん中)の船があいだに割ってはいる。

台船を動かした中国電力(中電)も、船を数隻チャーターして来ている。



中電が台船を動かしたのは、
このすぐ先、山口県上関町の田ノ浦に原発を建設しようとしているから。

その3.5km対岸にある祝島では、住民の約9割が
「原発をつくってくれるな」と言いつづけている。
計画浮上から28年ものあいだ。
約10億円という漁業補償金の受けとりも拒否して。

それでも原発をつくろうとする中電は、
まずは建設予定地の海を埋めたてようと、台船をこの海域へと動かす。
この3か月間で、実に5度目。
ほぼそのたびに違う台船がくるから不思議だ。

ここで、今回の台船をぐるり。











いつの間にか経済産業省もチャーター船であらわれた。
日の丸の旗と経産省の旗が風にはためく。



「何で来ておられるんですか」
祝島の住民が経産省の男性に尋ねると、



「中電さんは、適法に、日本の国策にものっとっている。
適法に進めている手続きが進まないというのは問題だ」
経産省の男性は応えた。

2003年までの28年間やはり原発予定地だった珠洲(すず)と
その原発計画にかかわる裁判の傍聴に通いながら
なんども思いかえした言葉が、いままた耳元で響く。

「法律的に確定されなければ公害は犯罪ではない
という道徳観こそ公害を起す道徳観だ」
(ユージン&アイリーン・スミス、『写真集 水俣』三一書房)

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