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湘南でゆるゆら暮らしココロ赴く先へガシガシ出かけるライター山秋真が更新。updated by Shin Yamaaki

いのちは売り買いするものじゃない:映画『犬に名前をつける日』

2015-11-11 14:28:07 | 本/映画/音楽/番組

そういえば先月、久しぶりに映画の試写に行きました。
『犬に名前をつける日』。

200時間を超えるドキュメンタリー映像をベースにしつつ
取材する側を主人公としたドラマを加えたドキュメンタリードラマ。
主人公を、女優の小林聡美さんが演じておられます。 

小林さんは昨秋に放送された
『むっちゃんの幸せ』というドキュメンタリー番組で
犬のむっちゃんの声を演じられたのが縁でのご出演とか。

この番組、『むっちゃんの幸せ』というタイトルから
楽しげな犬ライフを勝手に想像して予備知識もないままに拝見したら、
思いがけず泣けて泣けて。

タイトルを最後まで確認するべきでした、
「~福島の被災犬がたどった数奇な運命~」という副題がついていました。

番組についてはこちら
https://bh.pid.nhk.or.jp/pidh07/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20140923-21-34205

 

小林さんの主演映画は
英語字幕のお仕事で何本かお世話になったことがありまして。

ご本人はもちろん、
まわりで支えておられるスタッフの方々にココロ打たれること、
そうした先輩たちの言葉や後ろ姿に学ばせていただくこと
励まされること、度々です。

そうした姿勢って、その人の関わるモノやコトを通して
おのずと滲みでて伝わってきますよね。

『犬に名前をつける日』でも、それを感じました。

福島で被災した生きもの。
避難したヒト、残された動物。
ともに暮らす日々を奪われたヒトと動物のいま。

ペットショップという生体販売。
悪質なブリーダー。
ペットを飼いつづけられず捨てる飼い主。
殺処分されていく犬や猫。

「動物を救うことは人の心を救うこと」
というオランダのスローガン。
できることを懸命に始める人びと。
助けられたいのち、 支えあういのち。 

現場で踏ん張っておられる方々の姿や
実際の映像などを通して胸に迫ってくるものと、
小林さんの演技を通して伝わってきたり想像できたりするものと。


ドキュメンタリーとドラマが自然な感じで融合していて、
見終わってしばらくは携帯電話を手にとるのをためらう程
映画から受けとるものがあったし、
それをしっかり味わっておかなきゃ、という思いになりました。

いのちは売り買いするものじゃない、
と私も思うし、
けれど
私たちの生きる社会がそこを見失ってしまった結果として
この現状があるんだろうなと、改めて考えこんでしまいました。

そして、その現状の中で
これはオカシイ、変えたい、と思った人が
ひとり、またひとり、自分にできることを始めている。
そこに希望を感じました。

しかも、その姿がとても美しいのが印象的。
荒ぶることもなく、淡々と、静かでさえある。
でも、そうした日常の実践で、
世の中の状況は、少しずつ、確かに、変わりつつある・・・。

映画の予告編は
以下の公式サイトでご覧いただけます。
→ http://www.inu-namae.com

ドラマ版と通常版の2つの予告編、
どちらも必見です。
ウルフルズさんの主題歌「泣けてくる」もハマってます。

そしてぜひ、映画本編もご覧になってみてくださいね。
上映館のご案内はこちら
http://www.inu-namae.com/theaters/ 

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