「ゆふいんの歴史と自然を知ろう」に
「耶馬溪青の洞門を掘った禅海得度の寺龍雲山興禅院」について次のように書かれています
寺の開山は、室町時代の健徳元年(1370)鶴見岳の麓、会(えし)下(別府市南立石)に無著禅師が開いた寺で、文明元年(1469)この地に移され、その後29の末寺がありました。
慶長元年(1596)大地震で寺は倒壊しましたが、同5年領主、細川忠興により再建されました。また、寺は3回火災に会いました。文政元年(1818) 火災で焼けましたが、同7年本堂上棟、明治3年(1870)火災、同13年再建、昭和48年(1973)火災、同49年再建されました。
菊池 寛の「恩恵の彼方に」で青の洞門を掘った禅海の得度の寺として有名になりました。禅海が得度した寺には,諸説がありましたが、禅海の直筆と兄弟子本寺の24世、大安海翁大和尚の書物で、この寺での得度が明確になりました。
この寺で古いものは
①板碑、不動明王の梵字(ぼんじ)です。カーンと言います。梵字は古代インドの文字で仏教上の権威のある象徴として梵字が刻まれています。不動明王は四国八十八ヶ所の内3ヶ寺にあります。右手に釖、左手に数珠を持ち、恐ろしい形相をしています。
②「宝篋(きょ)印塔」は、宝篋印陀羅尼経を納めた供養塔で、塔の四面に梵字が掘られています。年代は不明ですが、本寺では一番古いものです。
③法華千部供養塔は、寛政12年庚申(1800)に 建てられています。
④宝篋印塔は、文政8年乙酉(1825)に建てられています。
⑤弘法大師像、由布八十八ヶ所第一番は明治36年(1903)に建立されています。これは文政6年(1823)佛山寺五代和尚が由布院郷内に弘法太師像、八十八ヶ所を最初に建立したものを再建させるために作られたものです。
⑥舟形浮彫り別石六地蔵があります。六地蔵は種類が多く、六面撓幢(とう)六地蔵、一石六地蔵、一石二段六地蔵等があります。
⑦不許葷酒入山門⑧仁王像、十三仏石像は昭和34年建立されました。
とあります
大きなお寺ではありませんが一度お訪ね下さい