今日1月16日は来路先生の命日。2回忌です。
来路史圃(けろふみほ)さん。俳優座の女優さんでした。芝居への思い、人間への思いがとても熱い素敵な方でした。
私は来路先生のことが大好きでした。
私の母よりも歳上の大先輩でありながら、出会った当時20代で金髪でクソ生意気だった私の目線までいとも簡単に降りてきて、どこまでも同じ歩幅で付き合って下さった。一緒に笑って、一緒に怒って、一緒にバカみたいなことをして、私を支えて下さった。私にとって来路先生は人生レベルのマブダチだったのです。
(どんなにマブダチだったか。私のブログが残っておりました⬇️)
2007年
2013年
毎年元旦に、手書きの美しい年賀状が来路先生から届いていました。昨年2022年、初めて来路先生から年賀状が来ませんでした。お身内にご不幸でもあったのかと胸さわぎがして、ネット検索をしました。なんと…お身内ではなく、来路先生ご自身が、2021年の1月16日に亡くなっていたことをウィキペディアで知りました。あまりのショックに言葉が出ませんでした。私は、来路先生が亡くなってから一年も、そのことを知らなかったのです。急いで俳優座の美術スタッフをしている同期に電話して話を聞きました。来路先生はここ数年、あまり体調が良くなかったそうです。
2021年には来路先生からの年賀状がいつも通り届いていました。今思えば、亡くなる二週間ほど前に病床で私に年賀状を書いてくださったことになります。どんな心持ちで書かれたのか…想像するとたまらなくなりました。
来路先生
病床で、もしかしたら私のこと思い出して下さったかもしれません。会いたいと思って下さったかもしれません。でも世の中はコロナのニュースに溢れていたから、会いに来てほしいなんて言えなかったのかな…。来路先生はそういう方だとよくわかっているけれど、呼んでほしかったです。呼んでくれたらすぐ会いに行ったのに。元気づけに行ったのに。何でもしたのに。こちらから連絡しなくて本当にごめんなさい。
ふとした時によく来路先生のことを思い出しています。「来路先生、この芝居、どう思います??」とか口に出すときもあります。
ベコベコに凹んでるとき、来路先生が「大丈夫よ!思うようにやりなさい!」と言って下さっているような気がすることもあります。
まだまだお話したいことが沢山ありますので、
見守って下さいなんて言いません。私の夢に遊びに来てください。色々聞かせてください。
待ってます。ほんとに。
でも一旦お礼を言わせて下さい。
来路先生、沢山ありがとうございました。
私自身がいろいろもがいていた苦しい時期に出会ったのに、来路先生と過ごした時間は笑顔の記憶しかありません。来路先生のことずっとずっと忘れません。
龍ともこ