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世界の中心で吉熊が叫ぶ2

身長15センチの吉熊くんと生きる独身OLの暮らし

術後2年目検査日(2025.09)

2025年09月02日 | 日記
有給を取った朝、9時45分に目を覚ます。
ぐっすり眠れたおかげで、体が軽い。
身支度を整え、出かける準備をする。
今日は一年に一度の持病の検査の日だ。

気が重く、なかなか行く気になれない。

友人わたに相談。
「『あの黄色いもの』をご褒美にしたら?」と彼女らしいポジティブなアドバイスをもらう。
黄色いもの——そう、銀座の「すし小川」のうに丼だ。
平日のランチタイム限定の贅沢な一品。
それを励みに、なんとか足を踏み出す。

途中、歌舞伎座を通過。この前観た「国宝」効果で、また歌舞伎を観たくなった。


12時ちょうどにお店に到着。





運よく行列もなく、すんなりカウンターに案内される。
「いらっしゃい」と大将の元気な声。
女将は白杖を見て、「あんた、どうしたんだい?」と心配そうに聞いてくる。
「ああ、もともと緑内障で」と簡単に説明すると、「うに丼でいいんだろ?」と笑顔で確認される。
そう、ここでは皆がにぎりを頼む中、私はすっかり「うに丼の人」。
まあ、うにの濃厚な甘みがにぎりより好きだから、仕方ない。


15分ほどでうに丼が運ばれてきた。




「能登で取れた塩でどうぞ」と大将。
いつもながら、素晴らしい味だ。
口に運ぶたび、うにの甘みがとろけ、まるでエンドレスに続く天国。
まんぷくま!

会計時、女将が「しっかりするんだよ? 地面もちゃんと見て歩きなさい」と送り出してくれる。
「これから通院だろ? どこの病院?」と聞かれ、「本郷の順天堂です」と答える。

「今日は検査で、気が重かったんです。でも、うに丼で元気を出そうと思って」と話すと、女将は一瞬言葉に詰まったよう。

大将も女将も、私が緑内障で通院していると思っているらしいが、実は別の持病だ。
訂正しようかと考えるが、常連と呼べるほどでもないので、そっと控える。

地上に出て、公園で一服。
吐き出す紫煙に、うにの香りが混じる。
至福のひととき。
私は小川のうに丼を食べに生まれてきたのかもしれない。

まだ13時。病院の予約まで時間があるので、築地本願寺へ向かう。
先月、ここで盆踊りで踊り狂ったのがすでに懐かしい。


本堂で静かにお参りし、1階のhideさんコーナーへ。



すし小川、順天堂、hideさんコーナー。これは私の定番コースだ。
「hideさん、どうか見守っていてくださいね」と祈る。


売店で薫玉堂のお香「京のせせらぎ」を購入。
このお香が切れそうだったので、ちょうどいい補充だ。





築地駅から地下鉄を乗り継ぎ、御茶ノ水駅へ。2023年の盛夏、初めてこの橋を渡ったときも暑さに汗を流した。あれから2年、早いものだ。




ふと、ソラナックスを飲み忘れていたことに気づく。慌てて道端で5錠かみ砕いて飲む。軽くOD。トー横キッズならぬ、順横BBAだな、と自嘲する。





受付を済ませ、エコー検査。暗室で患部がモニターに浮かぶたび、「何か映ってる?」とドキドキする。続いて採血。私は寝ながらでないと採血できない体質なので、処置室のベッドへ。ソラナックスでキメててぼんやりしつつナースに左腕を差し出す。吉熊に意識を集中させていると、看護師さんが「クマちゃん、お洋服着てるんですね」と声をかけてくれる。目黒のクマ&クマ服専門店の話をしているうちに、採血は終了。さらに放射線科での検査を受け、痛さのあまりに雄叫びを上げる。ソラナックスでぼんやりしていたにも関わらず。
「痛い!無理です!痛いよ!痛い!ねぇ、なんか面白いこと話して?」
と技師に頼むが「面白いこと、うーん?ないです!ごめんなさい!撮りますよ。息止めて(パシャ)」

これあと8年もやるのか😇

16時前にすべて終わる。

ロビーのスタバでドリンクを買い、屋上庭園で「乾杯!」と自分に言い聞かせる。よく頑張った!!!






百日紅が綺麗に咲いていた。


ソラナックスの効果がピークで、眠気が襲ってくる。そして暑い…。
早々と撤収。


トイレはいつも決まったトイレを使用させている。
一昨年毎日の通院で使っていた科のトイレである。
「懐かしい!」
思わずうろうろしていたらナースに「お困りですか」と訊かれる(白杖持っているからな)。
「いえ。一昨年、毎日通っていたのでなつかしくて来てみました。あ、そうだ。S先生はお元気ですか?」と当時の主治医のことを訊いてみた。
とても元気だそうで安心した。
私はあの先生との会話が楽しくて大好きだった。最後の診察で別れが寂しくて号泣した思い出。


今日の検査結果は来週に出る。
どうかな~。
う~ん。う~ん。

神田川沿いの喫煙所で一服しながら、順天堂に向かって「地獄で会おうぜ、ベイビー」と呟きながら御茶ノ水を後にする。

ふらふらしながら帰宅し、和幸の一口ヒレカツを買って夕飯に。サクサクの衣が疲れた体に染みる。


病院は、なぜこんなに疲れるのだろう。今日は早めに布団に潜り、ぐっすり寝ようと思う。

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