天と地の間

クライミングに関する記録です。

久しぶりの本匠

2011年10月24日 | フェース
金曜日にかなりの雨が降ったため、どこも状態が悪いだろう。唯一、良いのが八面だろうということで八面に行こうかと思っていたが、
夕方までには帰らないといけないという人が出たため、だめもとで本匠へ行くことに決めた。しかし、本匠に行けば、肩を酷使し、セ
ーブしても負担をかけてしまう。そう思い、二週間ぶりに整形外科にヒアルロン酸を打ちに行くことにした。週一回通い、注射は今回
で6回目。効果が現れたのか、たんなるプラセボ効果か、だいぶ調子が良くなってきた。

日曜日、柴っち、後藤くんと魚道エリアの駐車場で落ち合った後、川を見ると予想通り、かなりの増水で渡渉は無理な状態。で、井上
タワーに行くことにした。


魚道エリア。状態はすこぶる良いのだが、渡れない。

井上タワーに行くと、ここには珍しく、すでに10人ほどが来ている。やはり、どのエリアも状態が悪いからだろう。他よりは少しはまし
であるが肝心のドロマイトの下部はびしょびしょである。それよりも気になることがあった。2ヶ月前に落とした蜂の巣がどうなったか
である。確認すると、再生はしておらず、蜂も飛んでいない。ほっとする。あの時には蜂には申し訳ないことをした。軒先の巣であれば
何のためらいも無いが、ここでは闖入者はこちら側。毎日、せっせと巣作りに励んできた蜂に思いを寄せると、切ない。食するのではな
く、ただの駆除だからなおのことだ。折りしもこの時期、「風の中のマリア」というスズメバチが主人公の小説を読んでいただけに、余
計に感情移入してしまった。普段はこういう類の本は読まないのに偶然に書店で手に取った、そのタイミングが悪すぎた。結局、その小
説は駆除後は読まずに積読になっている。もう読まないだろう。
蜂には申し訳ないが、こうして遠くからやってきた人が登れると思えば、まあ、よかったかと都合よく思うしかない。

このエリアでは目的がもう一つあった。残置ビナの回収である。巣の横から懸垂するときに残置したのである。それが、どこを見ても無
い。ビナ一枚、敗退に使ったのであれば失敬されても諦めもつくが、今回の場合、そうはいかない。それにビナは最新のブラックダイア
モンドのベントゲート。普通なら、使い古したビナを使うところであるし、用意はしていたのであるがスズメバチの大軍に襲われたこの
時には、そんな選別をしている余裕も無く、大急ぎで下りたものである。蜂の巣を両手で抱えれば襲われるのは当然といえばあまりにも
当然過ぎる。ほんとに、この時ばかりは死ぬかと思った。ビナは多分、誰かが回収したものの、持ち主も分からぬまま保管してくれてい
るのだろう。こころあたりのある方は、知らせていただきたい。


井上タワー。ドロマイト以外は染み出しは少ない。

さて、今日の登りはどうかというと、10cのルートでアップの後、ドロマイトの核心部だけでもやっておこうと、濡れた部分はA0で越え
て、核心をやりかけたが最後にやったのが半年前。また忘れている。最初から組み立てなおすが、半年前のイメージが中途半端に残って
いて、それがじゃまをする。2,3度やって、第一の核心のムーブは分かった。続けてやろうかとも思ったが、下には待っている人が二人
いる。粘るのもどうかと思い、あっさりと下りることにした。また来た時も最初から組み立てなおさなければならないだろうが、いつも
間が開くからしょうがない。他の二人はどうも気が乗らないようだ。染み出しが理由なのか。まあ、そういうことにしておこう。

柴っちは「よしのぼろう」に取り付いたが核心のホールドに気づかずにテンション。二回目は下部のこれでもかという超特大サービスの
ガバでテンション。その後は問題なく登ったのであるが、修行が足りぬ。

昼ごはんの後、3人ともに、もうこの辺でというあうんの呼吸が漂い始めたので、前高エリアに行くことにした。前高はいつも人は少な
いのであるが、やはり、他から回ってきた人でにぎわっている。ここで唯一登っていない12cのルートにヌンチャクがかかっていたので、
やってみることにした。ここの核心は下部。かちのトラバースだ。ボルダーチックである。このルートも久しぶり。二年ぶりぐらいだろ
うか。ここでもすっかりムーブを忘れている。同じルートを何十回も続けてトライするスタイルは好きではないのでしょうがない。
また初見の気持ちで出直そう。



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