S&R shudo's life

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真冬の狂想曲5-3

2006-07-20 18:17:43 | 真冬の狂想曲
5-3
 韓国料理店に入り、一番手前のテーブルに俺達は腰をおろした。注文は松任せにした。俺はすぐ、その事を後悔する事になる。
 韓国人の女性店員が次々に料理を運んで来る。キムチチゲ、キムチ各種、ナムル、チヂミ、それから俺には名前も知らない料理が数点とビールに焼酎。普通に考えると5人では到底食べきれる量ではない。金持ちってヤツの行動、金の使い方には正直気分が悪い。俺は生まれついての貧乏性だ。おまけに俺が食えそうな物は少ない。俺はビールを舐めながら、ナムルをつついていた。
「やっちゃん、これが美味しいんよ!」
松は俺の皿に、牡蠣のキムチを取り分けた。しょうがなくそれを口に運ぶ。たちまち俺の口の中は火の海になり、身体中から消防車の放水が始まった。慌ててビールを口に流し込んだ。それを見て松は大笑い。今日始めての笑顔を見せた。そう、松のヤツは俺が辛い物が苦手な事を知っていたはずだ。長い付き合いだから。

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