S&R shudo's life

ロック、旅、小説、なんでもありだ!
人生はバクチだぜ!!!!

真冬の狂想曲15-8

2006-10-03 18:07:43 | 真冬の狂想曲
「残念やの、平井。もう時間切れやわ。もう何も喋らんでいいわ…。」
 ここで平井の心は折れた。必死に首を振り、芋虫のように松の足にすがりついて行った。
「すみません!私の知っている事は全部話します!助けてください!」
 松は平井の胸の辺りを蹴り飛ばし、今度はマカロフを平井のこめかみに押し付けた。
「松!」
 俺はとっさに松の右手を掴んだ。
「大丈夫っちゃ、やっちゃん。」
 そう言って松は平井に向き直った。
「よし、平井。正直に全部話せよ。また与太飛ばしよったら、そこの二人にお前を預けるぞ。」
 平井はイとチョンのほうを目だけで見て、すぐに視線を松に戻した。
「はい、松崎さん。な…なんでも話します。でも本当に中村さんの家も金がどこにあるかも解らないんです。」
 松はイとチョンを呼んだ。慌てて平井はまくしたてた。
「待ってください!でも来週、中村が行く所は解ってます!水曜日に飯塚に行くはずです!」
コメント
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