「あなたのことが 忘れられないの
近くにいても 遠く離れていても
まるで恋の歌のように 心にまとわりついて… 」
…と、歌うこの歌は、恋の歌とも、亡くしてしまった大切な人を想う歌ともとれます。
※ そういう意味では、森山良子の「涙(なだ)そうそう」と同じ。
たとえどんなに時間や距離に隔てられても、いとしい人を想う心は止められないもの。
そんな切なさがジンジン伝わる美しいバラードです。
最も代表的なのは、ナット・キング・コールのバージョンでしょう。
さらにすばらしいのは、この曲が発表されてから40年後の’91年に出た
ナットの愛娘ナタリー・コールによる夢の父娘共演。
もちろん、ナット・キング・コールはとうに亡くなっている(’65年没)のですが、
テクノロジーのおかげで、見事にデュエットが成立しています。
グラミー賞の授賞式で、ナット・キング・コールの映像をバックにナタリーが歌う
感動的なシーンを覚えていらっしゃる方も多いのでは?
王道のバージョンとは違うものをお望みの方には、エスター・フィリップスはいかが?
アップテンポのアレンジもさることながら、彼女の独特の声とビブラートは
一度聴くと忘れられません。
好き嫌いのはっきり分かれるタイプのシンガーですが、私はかなり好きです。
さて、この曲に合うお酒は何かしら・・・
いとしい人を想って(胸をキュンとさせながら)聴くのなら、チャイナ・ブルー。
ライチのリキュールとブルーキュラソー、グレープフルーツジュースをシェイクした
甘酸っぱくてほんのり苦いカクテルです。
亡くしてしまった大切な人を想って聴くのなら、その人の好きだったお酒を呑みながら
がいいでしょうね。
私の場合は、亡き父の好きだったスコッチ・ウィスキー。
水で割ったりせず、ゆっくりと芳香を味わいながら…