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実に興味深い激動を楽しむ

2019-06-27 10:06:15 | 建築
先月に続いて今月も、建築雑誌で連載されている「最新特集」を抜粋し載せようと思います。
専門的記述になりますが、このところあまりに大切な情報が入り続けています。

建築関係者に限らず、一般の方達にとっても決して無縁ではない・・・
いやそれどころか、むしろ、現在進行中の時代変化について、その象徴ともいえる事象が
建設業界で勃興しており、この一端をお伝えすることが、何より大切なのではと思いますので・・・

A.<令和の革新>(住宅特集)・・ZEH時代の省エネ攻略法(ワンランク上の性能で差をつけろ)
  *住宅のエネルギー収支を実質ゼロにする「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」。
   政府が普及を進めるなか、新しい建材が次々と開発され、設計の選択肢も増えてきた。
   ワンランク上の性能を住宅設計の売りにすることが、これからの生き残りのカギとなる。

*例1:国内有数の豪雪地(積雪2m)。戸建て新築住宅で「ZEH」に挑む
   :単に外皮断熱を厚くして、室内に閉じこもる発想からの脱却
   :快適な生活の最小空間単位「4畳半・天井高2.35㎝」を基本として正方形の2階建て。
    全体を小割に組み合わせ、積雪2mという地域にも対応できる耐震性も確保。
   :屋根と外壁にはそれぞれ340㎜と240㎜の厚さでポリエステル断熱材を施す。
   :開口部は、外の景色を楽しむリビングには大型の高断熱・高気密の片引き木製サッシを。
    他の小窓には経済性も重視して、トリプルガラスの樹脂サッシを使用。
   :3寸勾配の片流れ屋根(除雪対策)の全面に一体型の太陽光パネルを敷く。
   :結果、冬は1階のまきストーブだけで過ごし、夏の冷房はロフトに設けたエアコン1台のみ。
   :まきストーブ無しでも、外気「マイナス1℃」の時、室温は「16℃」を保った。
   :屋外デッキを設けたが、室温が暖かいので厳しい寒さでも屋外を楽しめることも確認できた。
 ・トレンド的には、新築戸建て住宅市場の中でZEH住宅(NeariyZEH含む)が15%を超えた。
*例2:地区38年の改修で「ZEH」を実現
   :省略
*例3:中層建築で初の「Nearly ZEH-M」(ZEHマンション)
   :省略
 ・展望として建築設計者は「省エネのソムリエ」を目指せ!

B.(令和の革新>AIで「爆走建築」
  *人工知能が、建築の設計や施工、維持管理を高速化し始めている。
   人手のかかる単純作業をコンピュータ-が「爆速」でこなしてくれれば、浮いた時間を
   人間でしかできない創造的な仕事や、ワークライフバランスの向上に充てることができる。
   AIをうまく使いこなせば、建築はまだまだ進化できるはずだ。

*例1:設計業務の助っ人・・・AIで設計は“ディープ”になる
   :建築設計という知的生産行為の支援に、人工知能が一役買い、単純作業の効率化に、
    深層学習(ディープラーニング)などの最新技術が威力を発揮しつつある。
  2:施工に自動化・・・重機を子供のように育てる
   :AIが重機を操り、人海戦術でこなしていた作業を任せれば、現場の生産性が
    飛躍的に向上する。
  3:スマート維持管理・・・「壁や床」に異業種も熱視線
   :外壁や床の検査では見た目から劣化の程度を判断していた。
    AIによる画像認識は建物の維持管理と相性が良い。
   :構造物の検査を専門とする企業からIT企業まで、様々なプレーヤーが熱視線を
    送っている。

・・・以下、このブログにも文字数制限もあるので省略しますが・・・
   (このところちょっと固い話題が多くなり恐縮ですが)
   誠にすさまじい変化が「日進月歩」いや「秒針分歩」の勢いで進んでいます。
   先月のブログの最後にも記載しましたが・・・こんな時代に生まれ合わせて幸せ!

・・・「変化」こそ興味に源。
    じつに興味深いこの激動期を大いに「楽しんでいきたい」と思っています。