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サバイバル建築

2011-03-30 14:49:31 | 建築
今日はちょっとお堅い話。
今回の大震災が起こる以前から、建築雑誌にはこの様な特集が組まれていました。
災害対策に関しては、「法頼み」の構図から抜け出す動きが萌芽・・・
・・・質で競う仕組みは自らつくれ!・・・と。

この中に出てくるのが「サバイバル・ビル」。
大地震や水害が発生しても、建物の安全性を高めただけでなく、
上下水道や電気、通信などのインフラが復旧するまで“自立できる”。
これが“サバイバル・ビル”・・・という分けです。

具体的提案を挙げると・・・
*免震構造の採用
*天井・照明などの落下物防止策の徹底
*ガラスサッシの方立ては90㎝とし、ガラスが割れてもベニヤで応急処置が出来る
*給水は40日以上確保するために井戸水を利用
*排水では2か月分に相当する貯留槽を設置
*自家発電システムの装備で最大20日間の稼働が可能
*電力配分システムは供給先の重要度に応じて5段階に調節
・・・など

企画段階から意匠・構造・設備を一体で提案しコストを抑え、
「免震」を除けば一般的な施設の2~3%程度のコストアップで済むとのこと。
これは都会に立地するオフィスビルでの特集ですが・・・

住宅レベルでのことであれば、この様な設備を駆使しなくとも、
自然が本来持っているエネルギーを最大限利用する「自立循環型住宅」であれば、
「老有自」が以前から唱えている「ニュー・ナチュラル・ハウス」が最も近い概念
とも言えるのでは無いでしょうか。

ここで改めて「サバイバル」とは何かをよくよく考える機会が訪れたのかも知れません。