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錬金術師

2009-10-12 12:03:17 | 建築
今回は住宅の設計について思うこと・・・
私の設計スタンスは、言うまでもなく、如何にオーナーさんの意向に沿った住まいを実現できるかですが、この「オーナーさんの意向」が難問です。
明確な意向を表明して頂ける場合、意向をなかなか表明して頂けない場合、また殆ど無い場合、更に意向過剰などなど、当然、毎回微妙に異なります。
設計行為とは、まずこれらの探索から始まる訳ですが、ご自宅の雰囲気、会話でのニュアンス、お好みの建築写真など、とにかく少しでも多くの情報収集が重要となりますが、大切なことは、それらの事柄を理解出来るこちら側の幅広さと奥行きが問題になってきてしまいます。私自身がどれだけの器かは別として・・・
これに専門家としての技術的、法規的、経済的裏付けが加わってきます。
これらの要素がただ混在しているだけでは良い住宅設計とは言えず、考え始めれば無限とも思える多くの要素が、設計行為という触媒を振り掛けることにより、全く別の「昇華」された化合物として存在するようにしなければならない・・・まさに設計者は「錬金術師」的存在であることが求められている様な気がしています。