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観たい映画だけしか観てません。今忙しいんでいろいろ放置

「現代フランス映画の肖像」を振り返って

2011-02-26 | 映画(その他)
2011年1月7日(金)~2月27日(日)まで、
京橋にある、東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催されていた、
ユニフランス寄贈フィルム・コレクションが終了します。

「現代フランス映画の肖像 ユニフランス寄贈フィルム・コレクションより」
サイトはこちら。



この企画、いままでフランス映画祭などで上映されたけど、日本国内で未配給の作品のうち、
フィルムセンター所蔵の物を上映したということで、
これが本当の「蔵出し」フィルムなんですね。
45プログラムのラインナップ、実際は長編に短編を組み合わせているものもありますので、
それ以上の数の作品が上映されました。


これを逃すと、大きなスクリーンでは二度とお目にかかれないかもなあ・・・
とも思いまして、できるだけ行きたかったのですけど、
そこはそんなに自由に行けない用事などもあり、
結局鑑賞できたのは7プログラム(涙)
1月に行けなかったのが大きかった・・・。
まあ、仕事帰りに行ってもよかったんだけど、連日ですとやっぱりかなり疲れますしね。
家庭もあるし、そうそうは観にいけないけど、
時間の都合の合ったもの、あるいはこれだけはどうしてもという作品に絞りまして鑑賞しました。
わざわざこれに合わせて休暇も取ったくらいですし(笑)


鑑賞したのは長編・短編併せて以下7プログラム・11本です。

勇気を出して! ( "HAUT LES COEURS!"、1999)
新しい肌 ("PEAU NEUVE"、1999)
正装のご用意を ("TENUE CORRECTE EXIGEE"、1996)
キッチン ("KITCHEN"、2005) →短編
リトル・エルサレム ("LA PETITE JERUSALEM"、2005)

アルフレッド・ルプティへのオマージュ ("HOMMAGE A ALFRED LEPETIT"、1999) →短編

カーニバル ("KARNAVAL"、1998)
赤ちゃんザメ("BEBE REQUIN"、2005) →短編
正しい恋愛小説の作り方 ("TOI ET MOI"、2005)
インタビュー ("L'INTERVIEW"、1998) →短編
運命のつくりかた ("UN HOMME, UN VRAI"、2002)


別記事にするものを除いて、一通り感想を書いてみます。




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『勇気を出して!』
"HAUT LES COEURS!"(1999)113分

監督:ソルヴェイグ・アンスパック
出演:カリン・ヴィアール、ローラン・リュカ、ジュリアン・コトロー

Haut les coeurs !  動画はこちら(Dailymotion)


妊婦でありながらも乳がんと闘う女性、そしてその周辺の人々との関係を描く。
対照的な2つの状況、すなわち「生と死」を同時に体内に抱えるという重大な状況にも拘らず
日本の病気ものと違って、さらりと描いているところがいい。
淡々と、余計なものははぶき、それでいて内面の葛藤をきちんと出している。
変に生温かくて優しいだけじゃない、本音の人間関係もよかった。
本作で主演のカリン・ヴィアールは、1999年にセザール賞最優秀主演女優賞を受賞。

★★★☆ 3.5/5点



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『キッチン』
"KITCHEN" (2005)15分
監督:アリス・ウィノクール
出演:エリナ・ロウェンション、ベルナール・ニッシル


uniFrance の紹介ページはこちら。


オマール海老と格闘する主婦の様子を描いたショートショート。
オマール海老って、自分で調理して下さいねってなったら、すごい困るものの1つのような気がする(笑)
一種怖いでしょ? 動きも大きいし(笑)
その滑稽な様子が面白かった。
ショートショートとしては十分にインパクトありました。


★★★★ 4/5点



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『リトル・エルサレム』
"LA PETITE JERUSALEM"(2005) 98分

監督:カリン・アルブー
出演:ファニー・ヴァレット、エルザ・ジルベルスタイン、ブリュノ・トデスキーニ



これはエルザ・ジルベルスタインが出ていたので観たかった作品。
エルザは準主役です。 
主役のファニー・ヴァレットは、『モリエール 恋こそ喜劇』にも出ていました。 透き通るような美しさ。

エルザは結婚生活の悩みと戒律との狭間で悩みを抱える役。 
パリ郊外、サルセル地区にあるリトル・エルサレムに住むユダヤ人、彼らの習慣から逃れたくても逃れられない葛藤や、その中で修復していく人間関係を描く。
宗教の壁に阻まれる自由もやるせないに違いないし、宗教がありながらも戒律に反する葛藤も細かく描かれている。
フランスのユダヤ人コミュニティーが詳しくわかるのも興味深かった。

★★★☆ 3.5/5点



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『アルフレッド・ルプティへのオマージュ』
"HOMMAGE A ALFRED LEPETIT"(1999)9分

監督:ジャン・ルスロ
出演:ロマン・ポランスキー、ジャン=クロード・ブリアリ、シャルロット・ランプリング



数々のきら星のようなスターや、名監督・スタッフが口を揃えて絶賛しているアルフレッド・ルプティ氏。
彼の仕事ぶりもみてみたくなります。


★★★ 3/5点


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『赤ちゃんザメ』
"BEBE REQUIN"(2005)17分

監督:パスカル=アレックス・ヴァンサン
出演:アドリアン・ジョリヴェ、ピエール・ムール、クレール・ミショー、アレクサンドル・カリル、ヴィクトール・カリル



17分間という時間の中に、フランスの若者の躍動感だとか厭らしさ、はっちゃけぶりなどを
ぎゅっと凝縮して見せている。
ショートフィルムとしての見せ場もあって面白い。
主演の双子の男のコがイケメン! 


★★★☆ 3.5/5点



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『インタビュー』
"L'INTERVIEW"(1998)19分

監督:グザヴィエ・ジャノリ
出演:マチュー・アマルリック、ジャン=マリ・ウィンリング


今をときめくマチューの貴重なショートフィルムの映像。
「これは本当です」、とありましたけど果たしてどうだったんでしょうね(笑)
エヴァ・ガードナーだなんて。
マチューの英語が、フランス人らしい英語でこれも貴重。
オチもとっても「らしく」って、好きです。 ほろ苦い。


★★★☆ 3.5/5点




残りはぼちぼち書いていきたいと思います。
いい作品がたくさんありました。





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