
★ 何気ない変化から秋の気配が濃くなっていることを感じる。今日は青空いっぱいにうろこ雲が広がっていた。つい先日まで積乱雲が湧きあがっているのが見え、まだ夏が居座っているような思いがしたが、うろこ雲を目にするとようやく秋らしくなってきたと実感する。

季節を先取りするように一番早い変化を見せているのは、玄関の前のハナミズキだ。葉には少しずつ朱色が混ざってき始め、実は既に真っ赤に色づいている。枝の先にはもう来年の春に備え、花のつぼみが膨らみ始めている。今年は例年に比べ、実の数が少なく、その反面つぼみが付くのがずいぶん早いような気がする。栄養が実よりも花に消費されるということらしく、来春の花は見ごたえがありそうだ。

★ ろっくんは特にこれといった変化もなく、平穏な毎日を過ごしている。午前中には日課の身繕いにいそしみ、後ろ足の先まで舌でぺろぺろ舐めてきれいにする。あまり舐めすぎるせいか、近頃は毛がくっついて固まっている部分が目立つので、ブラシを使って手助けをしてやらねばならない。

食事も日課に従ってほぼ規則正しくその時間ごとの種類のものを食べている。先日、先週届いた梨を切って皿にのせてやってみたが、やはり一口も食べようとはしなかった。食べてみたらきっと美味しいと感じるはずだと思うのだが、ろっくんはイレギュラーなことをするのは嫌いなようだ。

身繕いと食事の時間以外はお休みタイムだ。いくらでも寝ていらるようで、こんこんと眠っている。若い頃は寝ている時でも目を大きく見開き、頭を下げることもなく起きている風を装っていたが、今では何の遠慮もなく熟睡している。昼間に寝すぎて夜眠られなくなるということもなく、夜は夜で静かに寝ているので、お母ちゃんはろっくんは全く手がかからなくて良い子だと褒めている。

★ 猫たちの食事事情に変化が現れてきた。シッポとフクの関係が以前のように回復し、また3匹そろっての食事風景が見られるようになったのだ。フクはシッポを見ても逃げなくなり、顔を寄せて挨拶しに行くし、シッポも威嚇するような態度を見せない。シッポは他人が食べているものが気になるようで、自分の分の餌は残っているのに、隣のコウを押しのけてコウの皿のを食べだした。シッポとフクは身体を寄せ合う状態になったけれど、どちらも気にならないようだ。

秋になり涼しくなってから、コウとフクが一緒に過ごす時間が長くなってきている。デッキの上でくつろいでいる時、互いに身体を舐め合っているのをよく見かける。見ていると、自分では舐めることができない部分を交互に舐めている。こんなふうに互いに協力すれば、より快適に暮らせるというものだ。

庭に出ると、足音を聞きつけて2匹がやって来た。人の後を追うようについて来るが、途中で2匹がじゃれあっって遊びだす。コウが高いところに跳び乗ると、それをフクが追ってついて行く。赤ん坊のころからもそうだったが、2匹の間ではコウの方が主導権を握っているようだ。