
★ ろっくんが生きている間は続けようと、週1回ではあるが当ブログを更新し続けていたが、ろっくんがいなくった途端に使命感、義務感のようなものが薄れてしまい、特筆すべき出来事もなかったためここ一か月くらいの間更新もしないままとなっていた。しかし、最近ちょっと感動させられることがあり、お母ちゃんが是非皆さまにも紹介したらいいのではないかとのことなので、久しぶりの更新となった。
本題に入る前に、まずは近況を若干述べておこう。今年は暖冬と喜んでいたのもつかの間、ここ数日は急に気温が下がり寒い日が続いているが、この寒空の下どうしたことか庭のモッコウバラが花を咲かせた。咲いたのはわずか三輪だけであるが、春に咲く時と同様の見事な咲きっぷりなので、寒風の中でも春めいた気分になってくる。ろっくんの49日もはや過ぎ、お骨を土に還してやらねばならなくなった。しかし、この寒々とした季節に土に埋めるのは気が引けるので、春が来てたくさんの花が咲くころに庭に埋めてやろうと思っている。

赤ちゃんは生まれて一月半が過ぎた。夜泣き癖はおさまり、大人たちも夜安眠できるようになりやれやれだ。しかし3時間ごとに授乳の時間になるとこの小さな体からよくそんな大声が出るなと驚くほどの威勢の良い泣き声をあげ、お乳を催促する。1回ごとの授乳量も多くなり、体重は1kg以上増えたので、抱っこするのも重くて大変になってきたが、順調に成長しているのでなによりである。

コウとフクにとっては2度目の冬であるが、寒さにも負けず元気に過ごしている。コウは相変わらず我が家のデッキの下をすみかにし、発泡スチロールの箱の中で暮らしている。コウは箱の中がお気に入りのようで、日向ぼっこをするとき以外は日中でも箱に入っていることが多い。冬の季節は太陽の高度が低いのでデッキの下までも太陽が射しこむので、箱の中に入りながら日向ぼっこをしていることもある。

フクはお向かいの家をねぐらにしているが、最近は我が家の前の側溝の中にいることが多い。家から出かける時や、家に帰る時に、人の足音を聞きつけて側溝の中からひょっこりと姿を現せるのをよく見かける。側溝は蓋で覆ってある部分が大部分でトンネルのようになっているので、その中は風が通らず案外暖かいのかもしれない。それから、フクも最近木の枝に登れるようになった。コウのしぐさを真似て自分もできるように頑張ったようだ。フクはおっとりした性格ではあるが、いろいろと努力したり工夫しながらがそれなりに頑張って生きている。

★ さあ、いよいよ本題に入るが、それはシッポに関する出来事である。
毎朝欠かさずご飯を食べにくるシッポが2日ほど続けて姿を見せないことがあり、お母ちゃんは、これはみいの時と同じようにシッポが何か事故にあったに違いないと心配しだした。そうこうしていると、一昨日の午前中シッポの甲高い鳴き声が庭の方から聞こえ、お母ちゃんが急いで玄関の扉を開けるとそこに久しぶりに見るシッポの姿があった。お母ちゃんは、シッポに餌をやり、その食べる姿を見ていたが、急に大声で叫び始めた。何事かと行ってみると、シッポの尻尾が手術されているとのことだった。よく見ると、確かにいつも血にまみれていた尻尾が肌色の皮袋を縫ったように形を変えている。尻尾の毛を剃ったうえで、腐っていた肉と骨を取り除き、皮の部分を黒い糸で縫合してある。2014年5月初めにシッポの尻尾が半ば辺りできつく縛られているのを発見し、翌週には自分で食いちぎったのを知ってから1年半以上経ったが、ようやく治療を受けることができたというわけだ。
実はお母ちゃんも動物病院を数軒当たっていたのだが、どこも野良猫は病原菌を持っているので病院では扱えないとか野良は自分で自然に治すからとか言って断られ、やむなく抗生物質の薬だけを何度か与えていた。しかし、尻尾の腐敗はなかなか完治せず、いつもシッポが自分で腐肉をかじってしまうので、初めは半分ほど残っていた尻尾が次第に短くなり、いつかは尻尾だけでなく身体まで傷が及んでしまうのではないかと心配していた。

ところが、この近所のどなたかがこんなシッポの姿を見かねて、シッポを動物病院に連れて行き、手術を受けさせてくれたようなのだ。大柄で、尻尾が血膿で汚れているシッポを捕まえて病院へ運ぶだけでも大仕事なのに、そのうえ手術代まで負担しようとはよほど奇特な方に違いない。ちなみに、手術は尻尾の治療だけでなく、去勢手術も併せてされており(オス猫なので左耳がカットされている)、手術代はずいぶん高額だったと思われる。
また、シッポの手術を請け負ってくれた本当に動物思いの医者が実在したことに認識を新たにした。
お母ちゃんは、この近所にこのような心優しい人がおられることに感激するとともに、不治と思っていたシッポの傷が完治し、今後は何の心配もなく幸せに生きていけると思うとうれしくて自然と涙がこみあげてきて、是非皆様にもこの出来事を紹介したいのだそうです。