
★ その日の最高気温が20度に達せず、肌寒さを感じる日が多くなってきた。温度設定を「低」にしていたトイレの便座がひやりとするので、「中」に変更したらホカホカして快適に感じる。植木鉢の南天の実が赤く色づき始め、ツワブキの花は盛りを迎え、黄色い花が鮮やかに存在感を示している。

10年ほど前に鉢に植えた菊が、その後はほったらかし状態のままなのに今年も黄色い花をつけた。土の量が半分以下に減っていて、確か去年も土を足してやらねばと思いながらも、結局何もしなかったため、菊の茎は弱々しい。茎が傾いている方の花びらが食い荒らされているのは猫たちの仕業のようだ。

★ 先週は斜頸が発症したかと心配したろっくんだが、この一週間はその症状もおさまり平穏無事に過ごすことができた。このところほぼ好天が続いており、毎日陽射しが差し込む時間帯にはろっくんは決まってこの場所にやってきて、日向ぼっこを楽しんでいる。首が左に向いているが、これは毛繕いのために首を曲げているのであって、決して斜頸のせいではないので心配無用だ。

毛繕いの一仕事がすんだら日を浴びながらゆっくりくつろぎ始める。暖かい陽射しを受けて身体がほかほかして気持ちよさそうだ。窓の外ではシッポが猫ベッドに収まって一緒にうたたねをしている。最初は背中を日に向けて寝ていたけれど、背中が熱くなったのだろうか、そのうち顔を上の方に向けて、胸や腹に日が当たる姿勢に変わっていた。

時間の経過とともにゴーヤの葉っぱのカーテンの日陰が移動し、陽射しが強くなりすぎると、ろっくんは窓ガラスの枠でできる陰を利用して、上手に温度調節を図る。これは長年の経験による知恵であり、ろっくんはこの外にもこの家の環境の中で快適に暮らすためのノウハウをいくつも身に付けているみたいだ。

★ コウとフクも朝方のまだ気温が低い時分はデッキの上で日向ぼっこをしている。日が当たって身体が暖まると毛繕いをしたくなるのはウサギだけでなく猫も同様のようである。今は動物の毛にくっつく野草の種がたくさん茂っている時季であり、裏の林の草むらを散歩コースにしているコウやフクの身体のあちこちに種がからみついているので毛繕いが大変そうだ。

コウとフクは四六時中行動を共にしているわけではないが、一日のうちで何度かは我が家の庭で出会って、一緒に時間を過ごしている。出会った時はお互いにうれしそうに親密な挨拶を交わしていて、この様子を見ているだけでほほ笑ましい。大きくなってもいつまでも本当に仲の良いきょうだいだと感心する。

二匹は兄弟だけあって身体の大きさとか縞模様などが似ているが、身近で観察していると相違点がいろいろあることに気付く。その一つがこの家から出ていくときの方法だ。フクは母親のみいと同様に門扉の下の狭い隙間を潜り抜けていく。コウも最初の頃はみいを見習って下を潜っていたが、今では必ず横の塀に跳び上がり乗り越えていくようになった。人と一緒に出入りする時まで、開いた門の所を通らずに門が閉まるまで待っていて、塀を跳び越えるくらいだ。コウの運動能力はこのようにして日々鍛えられているようだ。