ROKOのアンダンテ生活

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植物図鑑

2013年04月12日 | 最近読んだ本


植物図鑑 有川 浩


有川浩さんの本、初めてちゃんと読みました。
前に、これとは別の本ですが図書館で借りて読みかけたことはあるのですけれど、
例のごとく一度に借りすぎて、時間切れで読みきれなかったという・・・。

この本は本屋さんでパラパラとめくった時に、ピピッと感じるものがありました。
扉の部分に、野の花の写真がいっぱい。

小節ごとに野花の名がついていて、その花にからめたストーリーがあるわけですが
いきなり「ヘクソカズラ」。
どんな花か知ってますよ。それでも、題名に「ぐいっ」と心をつかまれてしまいました。

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冬の夜、河野さやかは自宅マンションの前で行き倒れの若い男の子を見つける。
「お嬢さん、よかったらボクを拾ってくれませんか?」
翌朝、彼が乏しい食材で作った朝食にガッツリ胃袋をつかまれて、奇妙な同居生活が始まります。

お料理上手で家事も完璧。部屋を提供する代わりに、ハウスキーピングをやってくれるなんて
理想じゃないですか~。
仕事で落ち込むさやかの気分転換に、近所の川原でフキノトウとつくし摘みを教える同居人。
知っている個人情報は「イツキ」という名前だけの彼に、だんだん惹かれていくのだけれど・・・。
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7章のノイチゴでじんわり涙ぐみ、9章のアカザ・シロザ/ヨモギ そしてハナミズキでは
電車の中だったので、涙がこぼれないようにこらえるのが大変でした。

巻末に、話の中に出てくる料理の「イツキの道草料理レシピ」が載っていますよ。

小学生のころは、ヘビ苺を採ったり、笹舟作ったり、桑の実摘んだり。
道草だ~いすきな私でしたから、すごく夢中になって読みました。


最近は「なにか面白い本を貸してくれ」と娘から言われるので、これも貸そうかな。
ちょっぴりほろにが 道草恋愛小説って帯に書いてありましたけれど、別にね。
本の中では自分も何歳にもなれますし、空想するのは自由ですもんね。

甘いとか少女趣味なんて批判をする人は「ヘクソカズラ」喰らえでございます。

我が家の本ブーム

2013年03月23日 | 最近読んだ本
我が家のちょっとしたブームは、「ビブリア古書堂の事件手帖」回し読み。
学校の朝読書の時間に読む本を探していた次女に、「これは?」と私が薦めてみました。
実は、私も年甲斐もなく読みたかったりして。


それがTVドラマが始まる直前のこと。
ミーハーなのもありますが、読んだ物と映像を比べるというのを張り合いにするため
必死になって読んでいました。
原作と順番が違っていて、「あ~。まだ読んでいない話だった」と残念がることもあり。

もともとあまり読書好きとは言えない次女ですが、国語の教科書に出てきた星新一に興味を
持ったので、筒井康隆の「時をかける少女」を薦めてみたらこれが彼女の中では大ヒット。
私もSFやミステリー好きなので、傾向は似ているのかも知れません。

ご存知ない方のために、「ビブリア・・・」とはどんな内容の本か簡単に説明しますと
「主人公は、古本屋のイメージにそぐわない美貌の持ち主。古書の知識は並大低ではないが、
初対面の人間とは口もきけない人見知りでもある。だが、ひとたび本の事となると夢中になり、
客が持ち込むいわくつきの古書にまつわる謎と秘密を、次々解き明かしていく。」
という、ミステリー。
とはいえ、内容は「日常の謎」のほんわかしたものです。


ドラマと本を比べるのも楽しんでいましたが、本の中に出てくる古本に興味を持ち
それを読んでみたいと言い出しました。



「たんぽぽ娘」 ロバート・F・ヤング 著 という本なのですが、市の図書館の蔵書には
ありませんでした。近隣の市の図書館を検索すると、28人待ち。
しからばネットで購入しようと思ったところ、な・な・な~んと50000円以上の
信じられない高値がついていました。
短編集のうちのひとつで、これ自体は短いお話なので、ネットに出てはいるようなのですが
やっぱり本で読みたいんですよね。
絶版本でしたが、5月に復刊されるので、待ちたいと思います。

たんぽぽ娘で検索したら、関連で出てきた本の中になつかしい本がありました。
会社に勤めている時、先輩社員から教えてもらった、こちら。


「時の娘」 ジョセフィン・テイ著

歴史やシェークスピア劇で非道な人物として描かれていたリチャード三世が、実は善良で
民衆に慕われていた王様だった。
その実像を、入院中で寝たきりの刑事が解き明かす、という歴史ミステリです。
英国の歴史的背景も知らないし、人物もごちゃごちゃになり、非常に読みずらかったのですが、
何とか読み切ったものです。難しかったのですが、達成感があったんですよねー。
面白かったという記憶は残っているのですが、本は借りたものだったのか、手もとにないので
思わず注文してしまいました。
帯にリチャード三世の遺骨発見と書いてありました。そういえば、ニュースになりましたっけ。

読みやすくはないですが、絶対に面白いおすすめ本です。






宇宙飛行士の育て方

2012年07月29日 | 最近読んだ本
日曜日の朝のお楽しみ。
それは「宇宙兄弟」。我が家はビデオに撮って、家族それぞれが自分の都合のいい時間に見ています。
時には、一日何回再生してるんだ~って感じですけれど。

途中から夫が加わったのですが、見ながら「この話さ、この本に出てたなぁ」と言いながら
出してきた本がこちら。



宇宙飛行士の育て方

いま、ちょうどアニメでは宇宙飛行士を目指す受験者たちが、宇宙船ISSを模した閉鎖施設に
缶詰になって、様々な課題を出されるところをやっていますが、そこのところも本ではなぜそのような
課題がだされるのか、それによって何をみようとしているのかが、詳しく書かれています。
選抜試験で、何の絵柄もない真っ白なジグソーパズルを組み立てるというのも、本に出ていましたよ。

さまざまな課題にチームが結束してあたるうちに、仲間としての強い絆がうまれるそうですが
最終選抜の終了時、受験者たちに厳しい質問が待っています。
それは、テレビではこれからかな~?

宇宙飛行士という、選びにえらび抜かれた人たちは、どんな試練をくぐりぬけてきたのか。
どういう資質を持った人なのか。
究極の人材である彼らであれば、あらゆる場面で通用するというわけで、さまざまな選抜方法や
訓練、それにまつわるエピソードなどがふんだんに載っています。
それにしても、何という過酷な訓練。宇宙に行きたいという強い意思がなければ、乗り越えられない
と思います。

応募条件とかも載っていて
虫歯があったら宇宙飛行士になれない?とか、眼鏡をかけていたらダメ?なんていう素朴な疑問もクリア
(正解は、虫歯があってもきちんと治療してあればOK。視力も矯正条件を満たせばOK)

それにしても、日本人宇宙飛行士の優秀さは相当なものです。




ダーウィンと出会った夏

2011年11月24日 | 最近読んだ本
ダーウィンと出会った夏
ジャクリーン・ケリー 著
斎藤 倫子 訳

物語の時代は、1899年。
歴史には詳しくないけれど、西部開拓時代というのかな?
奴隷制度は廃止されていたけれど、まだまだ差別が根強く残る。
女の子は裁縫をしたり、料理を作ったりが当たり前。
裕福な家の女の子は社交界デビューをして、見初められるもの。
けれど、主人公のキャルパーニアは野山をかけめぐり自然観察をするのが大好きで、
女の子らしい事がてんで苦手ときている。

ある時、今まで見たこともないバッタを見つける。
これって、新種なの?
図書館で「種の起源」の本を借りようとするのだけれど
断られてしまう彼女の助けとなったのは、家の中では気難しいと
思われている祖父だった。

それからは、祖父のやっている実験や観察に付き添って、
博物学の知識を身につけて行く。
女性が職業をもつなど考えられない時代に、博物学者になりたいという夢を持つようになる。
そして、物語のもう一つの大きな「山場」。おじいちゃんと一緒に発見した植物は、新種なのか?

読んでいて、なんとなく大草原の小さな家を思い出してしまいます。
お料理の場面だったり、家で家畜を飼っているところからかな?
三男(だったかな?)が、感謝祭用に七面鳥を育てていて、
情が移ってしまうところなど、随所にユーモアたっぷりで
私は、すごく好きな部類の本だなぁ。


中学生の娘に、面白いよ~。と、薦めたら「お母さんのすすめる本は、面白くない」とばっさり。
最近は、いちいち口答えが多くなって、非常に付き合いづらいです。
この面白さを、分け合いたいのだけれどなぁ。


ひさびさのコミック

2011年11月05日 | 最近読んだ本
9月の終わりごろ、新聞で見て読みたいなーと思っていたのです。

とりあえず近所の本屋を探し、見当たらないのでネット注文。
頼むとたいがい翌日には手元に届くから、便利ですよね。
しかし、人気なのか珍しく入荷待ちの状態のまま10日が過ぎる・・・。
そうなると、もう読みたくて読みたくて。
やーっと、3週間近く待って届きました。


草子ブックガイド(1) (モーニングKC)

内気な少女「草子」は、本の世界にしか自分の居場所をみつけられないでいた。
彼女のよき理解者は古書店「青永遠屋(おとわや)」の店主。草子の書いた感想文(ブックガイド)を
認めてくれ、草子は徐々に本を通して他の人とつながっていくことが出来るように・・・。

とにかく、草子の本に対する感想が面白いのです。
「新約ロビンソン漂流記」とか「ティファニーで朝食を」なんて、読んだことなかったのですが
読みたいなぁって、思わせるような。
私だったら、どんな風に感じるだろうかと、その本を手に取ってみたくなるような。
「山月記」「名人伝」は、こういう読み方があるのかと、私が読んだ時と比較したりして
すごく楽しめました。次の巻が出るのが、もう楽しみ。

その他にも、学校司書と司書教諭の違いとか、司書教諭の苦悩なんかも描かれているし、
蔵書票のことも、興味深く読みました。
とにかく、「本が読んでみたくなるマンガ」って不思議ですけどね。
久しぶりにマンガに夢中になってます。

やっと、読みました

2011年09月20日 | 最近読んだ本

わたしを離さないで


図書館に予約して、20数人待ちでやっと順番が廻ってきました。

ヘールシャムという寮で育った過去を持つ、介護人キャシーの回想によって
その特殊な環境の全貌が徐々にあきらかになっていく。
初めは普通の全寮制の学校に思えたのに、何かがおかしい。
図画工作に、重きをおいた授業。生徒同士の作品を、チケットで売買したり
、出来のよい作品は謎の女性「マダム」の展示館行きに。
そのくせ、マダムはなぜか生徒たちを恐がっている。
そこに暮らす生徒たちにもそれが何故なのかは、はっきりと分からない。

寮には、さまざまな噂がとびかう。
展示館行きになった作品は、彼らの未来と関係しているのか。

親友のはずなのに、いつも間に何かが挟まっているようなルースとキャシー。
微妙な力関係の2人だけれど、いつも一歩ひいている感じがするキャシーに私は肩入れしてしまう。
卒業して終わったはずの、ルース・キャシー・トミーの関係が
またキャシーがルースに会ったことで動きだす。
ルースがやっと本心を話して、「やっぱり、そうだったんでしょ」って
少し恨み言を言いたくなりました。
3人が会う事で、ヘールシャムで行われていた事を解き明かす結末にむけて
繋がるので、目が離せなくなります。


こんなこと、あるわけない。
でもどこかで密かに進められているとしたら?
彼らの、その立場になったら私は耐えられるだろうか。
読み終えて全部知ったのに、モヤモヤしたものが
胸のあたりに貼り付いて、拭いきれない気持ちです。
イギリスの田園風景にポツリ建つ寮が、目にうかんで
美しくてせつない。

和菓子のアン

2011年02月10日 | 最近読んだ本
 和菓子のアン 

坂木 司著
出版 : 光文社

「和菓子のアン」本の題名からしていいでしょう~。
赤毛のアンみたいだし。(それはみんな思いますよね)
高校を卒業してニートになりかけだった、主人公 梅本杏子(通称アンちゃん)が
デパ地下の和菓子やさんで、働きはじめます。
一緒に働く一見クールで仕事が出来る女店長や、和菓子に詳しいイケメンの男性社員にも実は
裏の顔があったりして・・・。
和菓子にからむミステリーなんですが、ちっともコワくはありません。
謎の鍵は、やっぱり和菓子。
和菓子のうんちくがたくさん出てくるので、次からお菓子を見る目が少しかわりそうです。
ミステリーとして読むと、ちょっと違うかなーと思うけれど、デパートの裏の話も
出てきたりして、充分楽しい。
こしあんがサラサラ口の中でとけていく様な、軽い読みものでした。





夜市

2010年09月01日 | 最近読んだ本
新聞に出ていた書評で気になっていた本を読んでみました。

 「夜市」(よいち) 恒川光太郎 角川書店

何でも売っている不思議な市場「夜市」。
小学生のころに夜市に迷い込んだ裕司は、自分の幼い弟と引き換えに「野球の才能」を買った。
野球部のヒーローとして成長し、甲子園にも出場した裕司だが、弟を売ったことにずっと
罪悪感を抱いていた。そして今夜、弟を買い戻すために夜市を訪れた―。

もう、この紹介文を見てから気になって気になって・・・。
だって、弟ですよ?いなくなったら、家族にどうやって説明するんですか。
買い戻すって、お金で買えるものなの?

実は、ちょっと初めは本の世界に入って行きにくかったのです。
唐突な感じがして。
いよいよ弟を売った人攫いの店が出てくるあたりまで読み進むと、もうそこからは
のめり込むように・・・。

最後は、思いもよらない結末を迎えます。
鳥肌がたつような位、恐い。
弟のことを考えると、涙が出そうになります。

表題作の「夜市」も良いのですが、併録の「風の古道」もなかなかです。
こちらも、現在にぽっかり口をあけた異次元空間にふと足を踏み入れてしまった少年が
そこで出会う不思議な人々の話ですが、登場人物に絡んだ複数の話が一つになっていく
所が面白いです。

子どもの頃、世界の七不思議みたいな本で異次元の話を読んで、そこに入ってしまったら
どうしよう・・・と、すごく恐れていました。
そんな世界を、のぞき見てしまったようです。

弁護側の証人

2010年01月25日 | 最近読んだ本
私、実は高校生くらいの時から、ミステリー好きです。
最近新聞で「幻の傑作」と噂されているという、この本の紹介記事を見た時には
絶対読んでみよう!と、大変こころ惹かれました。

ミステリーなので、絶対に犯人をここで言う訳にも行きませんし
詳しいストーリーも、種明かしにつながるので難しいのですけれど。

昭和37年に発表された本とは思えないほど、すこしも古臭くない!
それに何というのかなぁ、文章や言葉がきれいだと思いました。
主人公の女性、漣子の独白の様な部分と、第三者の目から描かれている部分とが
入り混じって出てくるので、読んでいるこちらも夢うつつのように惑わされてしまい、
前に戻って見直すことも。(それも作者のトリックのひとつかもしれません)
見事にだまされてしまい、読み終わった後に最初に戻って、そういうことだったのかと
納得しました。

作者の小泉喜美子は、昭和34年生島治郎と結婚した後にこの小説を発表するが、
その後10年間沈黙。47年、離婚後に執筆活動を再開。
と、著者紹介が載っていました。残念なことに60年に亡くなっています。
家庭に入っていた時期があるのか~と、その辺りに時代を感じてしまった私です。


新聞を読んで、すぐに図書館に予約を入れたのですけれど、すでに予約待ちが2人
入っていました。
(その割には、早く手元にきて読むことが出来ました)
「幻の傑作」という言葉に相違ないと思います。


「大草原の小さな家」シリーズ

2010年01月16日 | 最近読んだ本


先日、公園に来る鳥たちの記事でもふれましたが、
一年前にムクドリのことを書いたところ、当時いただいたコメントに
ムクドリから連想した「大草原の小さな家」に関するものがありました。

「大草原の小さな家」は、アメリカのウィスコンシン州生まれの
ローラ・インガルス・ワイルダーが書いた自伝的物語のシリーズで、全9冊あります。
教育テレビでもドラマが放映されていましたよね。
私は、テレビドラマの記憶しかなくて、実際本「小さな家」シリーズを読んだことが
なかったのですが、いつもこちらにコメント下さるcochiさんが
『ムクドリの被害で食糧が少ない時、父さんがムクドリを撃ってきて、かあさんがそれで
パイを作ったら「チキンパイ」より美味しいくらいだった』という本の中のエピソードを
教えて下さいました。
同じくshihoさんが、飢饉のときの食糧つながりで
『青いカボチャでかあさんがパイを作ったら、とうさんがりんごのパイと間違えた』
というエピソードも教えてくださったのです。

面白いなぁと思った私は、それから早速「小さな家」シリーズを読むことにしたのです。
開拓生活の厳しさや、何もかもハンドメイドの不便だけれど暖かみにあふれた生活。
もともとの人間が生きる・生活するってこういうことだなぁと、思い起こさせてくれる
本でした。
小さかったローラが成長し教師になり、アルマンゾとの新婚生活(最初の4年間)
を描いたものが全9冊。
そして番外編として、結婚9年後、両親の住むサウス・ダコタ州を出発して、
ミズーリ州の「大きな赤いリンゴの土地」に家を構えるまでの旅の記録をつづったものが、
つい最近読み終えた「わが家への道-ローラの旅日記」これが最後の10冊目になります。

ムクドリが来たのが一年前。偶然にも、同じ頃このシリーズを読み終えましたが
この間すごく楽しかったのです。
合い間にも色々本をよみましたが、現実の出来事とリンクして私の中で印象に残る
本となりました。
きっかけになったお二人に、とても感謝しています。
そして、いつもコメントを下さる方々、これを見てくださっている方にも!
脱線コメントばんざ~い。いつでもお待ちしております。