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アレをアレするブログ

いちおう原型師な人が、なにやらいろいろ作るブログです。
彫ります彫ります。

[Tips]パテをカッチリ削りたいの巻

2012-11-09 18:26:05 | [Tips]
先日の展示会にて、多くの方から「どうやったらパテを使った工作の精度が上がるのか」という趣旨のご質問を頂きました。
コツがあるのかといわれると正直あまり思いつかないのですが、工作精度アップに繋がりそうなポイントを、思いついたまま書いてみようと思います。

今回はそういった感じで、皆様のご機嫌を伺って参ろうかと思いますよー。
何かヒントにでもなれば幸いでございますよー。



まんず、どういうパーツを見た時に精度が高いと感じるか、ざっくり挙げると、

・エッジが立っている。
・面が平滑。
・シンメトリーが出ている。
・不自然な歪みがない。

大きな要素はこんな感じでしょうか。
他にも細かい要素はあると思いますけど、まあ大雑把にはこんなかなと。


エッジと面に関しては、鉄ヤスリと当て板に貼ったサンドペーパーで出せばいいです。

とかって書いちゃうと身も蓋もないのですが、実際そうなのでなんともw
もう少し細かく考えてみます。

道具。
鉄ヤスリは良い奴買ったほうが幸せになれます。
おすすめはダディズポケットのプラスチック用ヤスリ、通称”スキヤキヤスリ”です。
サンドペーパーは最近ちょっとヘボくなってしまいましたが3Mの耐水。
当て板は個人的には1ミリプラ板が程よく撓るので好きですが、硬めの物のほうが角を出しやすいです。

作業姿勢。
ヤスリに限らずですが、工作するときは机などに肘をついて作業するのがオススメです。
これだけでも腕の余計な動きが減るので、ブレが少なく出来ます。
肩こり軽減の効果もありますよ。
肩こり的には、机の下に板かませたりして、少し高めに調整してやるとより楽になります。
話がそれましたが、これだけでもだいぶ違うと思います。

それから材料。
思ったようにカッチリ作れないという場合、パテを硬めのものに変えてみるのも良いかもしれません。
僕が普段使っているのは、エポパテはWaveの軽量タイプ、ポリパテはロックペイントのクックパテ120という銘柄の物ですが、どちらも切削性が良い=柔らかいのが特徴です。
柔らかいと、形状出しをするスピードは早くできるのですが、そのぶん細部のコントロールが難しくなってきます。
力加減やヤスリを当てる角度が正確でないと、意図した形状から外れてしまう可能性が高くなるのです。
C面を作る場合など、ナイフやヤスリを動かす角度がぶれると、そのぶん微妙に余計に削れてしまうので、結果カッチリ感が落ちるのではないかと思います。
Waveの軽量タイプなんかは、作業を進めている間に手で擦れたり、机に置いた時に軽く当たったりで、最初の方作った所のエッジが若干丸まり出してる感じすらします冗談抜きで。
なので、慣れるまでは高密度タイプなど硬めのパテを使ってみると、けっこうエッジ出しはしやすいのではないかなと思います。
そのかわり削るのが大変になるわけですが、その辺はトレードオフなわけで。
エポキシは他の銘柄とブレンドすれば好みの硬さに調整できますので、自分に最適なブレンドを探してみるのもよろしいかと。
色々まぜまぜしてみてね。


次はシンメトリーに関して。

僕の場合は、ノギスや定規、ディバイダーなど使いまして、細かく測ります。
まずセンターを出してラインを引き、ライン上のエッジなど複数点から距離割り出してーみたいな感じで、先に作った側から反対側に、頂点の位置を印していって、それをつなぐ感じで。
平行じゃないとならないエッジは、きっちり平行にしておかないと、他の所に歪みが出ます。
いろんな角度から見て形状確認しながら作業を進めてます。
でー、まあそんなのの繰り返しです。


とりあえず、作り始めは平行のラインから先に出してしまって、それから他の部分を作っていくと作りやすいと思います。
前後左右上下いろんな方向から見て、平行にあたるエッジのラインをつなぐ面が、自然につながっているかこまめにチェックします。
あとはちょっとずつ様子見ながら、丁寧に根気よく。
時間かければかけただけアレです。



と、まあ偉そうに色々書きましたけど、なんやかんやで、精度とかよりもバランスとかそういうほうが大事なんですけどね。
そういう部分は難しいすね。
美術方面の才能がある方にはかないまへん。
僕もそういうところ頑張らないといけないんですけど、どうやったらうまくなるんですかねほんと。
ひたすら作るほかないのかな。
悩ましい。




ざっと読み返してみて思ったけど、文章だと伝わりにくいすねw
ちょうどいいタイミングで、たみーさんからグラストロランチャーの設定画を頂戴しましたので、次回からそれ作りつつ、ちょっと画像多めに工作過程がわかるような記事にしてみます。

[Tips]めんどくさいでおなじみの気泡の処理の巻

2012-07-27 16:04:33 | [Tips]
暑いすな。
今年はけっこーギリギリまでエアコンつけずに頑張ってましたが、暑さでイライラし始めたのでついにオンしましたよ。



さてさて、プラモのネタが無い時のおばあちゃんの知恵袋的コーナーです。
ポリパテ使う人は最近あんまりいらっしゃらないかなーと思うのですが、そんなポリパテ工作につきものの気泡のお話です。
レジンキットなんかでも使えるので、まあちょっと見ていがんしょ。

まず、大きめの気泡は、ちょっと穴をナイフでほじくってからポリパテで埋めるのが確実ですので、めんどくさがらずにそうしといたほうが幸せになれますので割愛。
1ミリ前後のピンホールを簡単に処理する技のご紹介です。
技ってほど大げさなもんでもないのでアレですけど。




手頃なポリパテブロックがあったので、鉛筆で○してる所の気泡を埋めますよー。
まず、表面をペーパーでヤスリます。




番手は普通のくらいのでいいですよ。
普通って#400くらいね。
で、削ってやると、出る削りカスの粉で穴が埋まります。




速乾タイプの瞬着をチョイチョイと。
周りについてる粉を寄せてきて、塗った瞬着の上に軽くかけてみたりして。
ほんで、すぐ乾くのでそのままもう一回ヤスリます。




埋まったよ!



ついでに。
気泡埋める時もですが、パーツや何かに盛る前には必ず脱脂をすると剥がれにくくなります。



シリコンオフとか綿棒につけてゴシゴシしたらいいです。
カー用品店とかホームセンターに売ってます。




あとエタノール。
ハシドラッグとかで売ってます。
塗装前に脱脂するときとか使います。
サフ前に一回、サフ研ぎ後にもう一回。
そしたら剥がれないですよ。



おしまい。

[Tips] 曲面へのスジ彫りの巻

2012-07-03 11:47:51 | [Tips]
新コーナーです。


せっかくブログやってるので、日々の制作で思いついたちょっと役に立つかもしれない小技小ネタを掲載して、皆様のご機嫌を伺っていこうかなと。
そういった感じのヤツです。


で、今回はスジ彫りの話をば。
先日、RRMのmixi掲示板のほうで、曲面へのスジ彫りはどうやったらうまく出来る?っていう話題がありまして。
デザインナイフでびゃーっととか、けっこう練習が必要なこと言っちゃうと何の解決にもならんということに最近ようやく気づいたので、手軽に、できるだけ簡単にできる方法を考えてみました。



用意するものは
・ケガキ針やタガネなどスジ彫りツール
・ガイドテープ
・ねりけし(ブルタックっていう多用途の粘着性ゴムみたいなのが色々使えて便利です)

丸っこい肩アーマーやなんかの曲面は、ガイドテープが貼れないので彫りづらいわけで、ようは貼れるようにしてやればいいわけですね。
それで、ねりけしでガイドテープを貼る「足場」を作ってやります。






こんな感じ。
で、後は普通に彫る!

ブルタックは硬めで粘着性も強いので、けっこう安定してテープを保持してくれます。
難点はテープにちょっと残っちゃうので、テープの再利用がきかないこと。
彫る所に鉛筆で下書きして、ラインから2ミリ弱離した所に土手を作ってやるとイイ感じです。


いろいろ応用がきくかなーと思いますので、試してみてねーっと。