3月10日は東京大空襲のあった日です。
戦前、倫勝寺も江戸川区小松川にあったので、やはり空襲で焼け出されました。
先々代の奥さん(ウチの奥さまのおばあちゃん)が御本尊さんを背負って逃げたという話を、今も聞くことがあります。
以前にも「空襲を語り継ぐ集い」の案内をさせていただいたことがありますが、八木さん御夫妻が今年も戦災資料センターで演奏をされるとのことで、御案内を頂きました。
昌龍寺、倫勝寺でも演奏会を行ってくださっている八木さんですが、空襲被災者への鎮魂の思いは深いものがあります。
今回はテノールの喜納兼さんも参加されての演奏会になります。
都合の付く方は、ぜひ足を運んでみてください。
お寺のお地蔵さまにも、空襲のエピソードがあります。
ブログ開設間もないころに掲載した「子育て地蔵由来記」です。
由来記から空襲の部分だけを抜き出してみましょう。
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昭和20年3月9日夜から10日朝にかけての大空襲によって、
東京は一面焼け野原と化し、筆舌に尽くしがたいほどの惨状の中で私達は終戦を迎えることとなりました。
死を覚悟しながら地獄のような毎日を過ごし、それでも死なずにいられたのも災除観音さまのおかげと、
終戦の日から数日後、私たち夫婦は倫勝寺の仏さまを探しに出かけました。
逆井橋に立って小松川二丁目の方を眺めても、見えるのはただ一面の焼け野原と、
その中にポツンと立つ工場とお風呂屋さんの煙突だけ。
お寺があったと思われる場所は低地で水が溜まり、戦争の悲惨さにあらためて涙がこぼれる思いがしました。
しかし、瓦礫に足を取られながらよくあたりを捜してみると、
お地蔵さまと観音さまは、黒焦げになりながらも以前と変わらぬお姿で元の場所に立っておられたのでした。
その有難さと不思議さに、私たちは思わず合掌せずにはいられませんでした。
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3・11の大震災は、年は違えど大空襲の翌日。
この二日間は、各地で鎮魂の祈りがささげられる日になります。
「追記」
八木さんから次の案内もいただきました。
昨年朗読劇のBGMに使われた妻のゆみ子さんが書いた曲が好評で、今回も東京大空襲の記念行事の朗読劇に2箇所で使われることになったそうです。
★3月5日(水)
前進座公演「死んでもブレストを」東京大空襲の真実を次代に
http://bunkyocivichall.jp/play_detail?id=825
★3月9日(日)
海老名香葉子さん主催の「時忘れじの集い」上野公園の中学生による朗読劇。
http://www.sanpeido.com/popup_ireihi/ireihi.htm
こちらも、ぜひお出かけください。
梅も満開になりました。
暗闇の中でもそれとわかる香りが前庭に満ちています。
今日はこれだけ。