『みんなのお寺』 ブッダによる幸せの種がまかれた園

宗派を超え、国境を超え、時を超えて、仏教・ブッダの教えの真理に触れる事の出来る幸せの精舎を目指す『お寺』です

子育て・育児 どんな価値観を育てる

2007年09月26日 | 仏教的 『子育て』
親の価値判断で、善悪、優劣、好き嫌いを子どもにぶつけていくのはどうでしょうか。
これはとても厄介なのです。
なぜかといいますとその価値判断自体がその人そのままになっていて、自分で誤った価値観を持っていても気づかないのです。

最近、虫嫌いの子ども達が多いと感じるのは私だけでしょうか。
特にゴキブリ。
ゴキブリ=殺すという方程式が身に付いている人は随分多いですね。
これはゴキブリにしたら迷惑な話ですよ。
自分達は生きるためにすべき事を、ただ淡々とこなしているだけなのですから。
その行為は実際には我々人間にも大いに役に立っている事でもあるのです。
不衛生な物を分解して我々の環境に貢献してくれているのです。
ただ彼らの糞や死骸などは放置しておくと、アレルギーの原因になるので気をつける必要がありますが。とにかく彼らは我々にとっても必要な存在である事は間違いありません。
しかしその様な正しい理に気づかずに一方的に嫌い、殺す対象に位置付けてしまうのは正しい価値観ではありませんね。
少し大袈裟かもしれませんが、私はゴキブリをやっつけようとする子どもと、やっつけるのをためらう子どもを見たらやっぱり、やっつけるのにためらう子どものほうが正しい育ちを感じますね。

相手の事を思いやる事のできる子どもになってほしい、と願う親が、殺される恐怖を感じながら生きているゴキブリの気持ちに気づいてやれないようでは、相手の事を思いやる事のできる子どもを育てる事は出来ませんよね。
ここで私が言いたいのは、
「生きものを殺してはいけません」ではなく
「無益な殺生はいけません」なのです。


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