グランマの扉

女4代にぎやかな日々

天然魚>養殖魚  ?

2015-12-07 | 日記



さて、皆さまの天然魚養殖魚のイメージは?


私のイメージはこうでした。


天然魚

高級
美味しい
安全
めったに口に出来ない   私の生活感が滲み出ている  



それに対して
養殖魚

いつでもある
比較的安い
薬漬け
買う時、少なからず逡巡がある。


つまり、私の中では、ずっと  天然魚 > 養殖魚  が確立していたわけです。



ところで、何時も買い物に行くスーパーは、珍しい事に対面販売の魚屋さんが二軒入っています。
一軒は、所謂<庶民的>、片方は<拘りの店>。

<庶民的な店>の方には養殖魚がバンバン売られているのですが、<拘りの店>の方は天然魚がメイン。
ですからお祝い事などで鯛が欲しい時は張り切って<拘りの店>の方に仕入れを頼むのですが、そこの店員さんにコッソリ言われた事がありました。

「あのね、今は旬じゃないから養殖魚の方が本当は美味しいんだよ」




さて、ここからが今日の本題です。

「日本の養殖魚の実態」とは


この講座を受けに出かけたのは、札幌中央卸売市場にある会議室。

京都大学大学院の助教授と、全国海水養魚協会の副会長始め理事、魚の流通関係の方達が数名、そして水産関係の新聞社の方達が並んでいる中にシズシズと入り着席。
少々ビビります。

・・・それなのに、大学の先生のお話の途中、ウトウトした私を許して下さい。
だって、優しい声なんですもの・・・

しかし、さすがに養殖魚業界の現状に危機感を持っておいでになった現場の方達の気迫には、お目々がパッチリ


ビデオ映像や冊子で説明を受け、その後は消費者としての私達と質疑応答があったのですが、その中で今まで知らなかった事が次々と出て来ました。




国土の小ささの割には海岸線が長く、海の広い日本。
水産大国としてずっと一人当たりの魚の消費量が一位だったそうなのですが、最近は日本人の魚離れ、それに比べ世界的な魚食ブームによる買い負けにより、平成21年にはポルトガル・韓国に抜かれ三位に転落。
所謂「魚好きの国」20ヶ国の中で消費力が落ちているのは我が国だけなんだそうです。

理由は「調理が面倒」「嗜好の変化」「肉に比べると高い」等、色々あるのでしょうが、その為に漁業自体が衰退。
その結果、今日本の魚介類自給率は53%にまで落ち込んでいるそうです。
つまり店で売られている魚介の約半分は輸入物ということ。


そこで、安全・美味・安定供給の担い手として、頑張っているのが養殖魚業界・・・というわけです。


ところで養殖魚を食べるに当たって一番のネックが、安全問題と思いません?


一時、ニュースなどで見ませんでした?
抗生物質入りの餌をばら撒いている映像。

当時、確かにそういう業者もいたそうです。
ただ、多くの関係者達は「ありえない」と思っていたそうです。

食べる人の健康問題は勿論ですが、先ずは「お金」の問題で。
だって抗生物質って高いでしょ?
それを餌にたっぷり混ぜるなんて収支が合わないって。

ですから、そういう業者は早々に立ちいかなくなったそうです。

でも、その映像を繰り返し流された事が、私達消費者に刷り込まれた事は確かで、そこから養殖魚業界の苦悩が続いているわけです。


それでは、現在、どうして養殖魚は安全だと言えるのか。


先ずは稚魚の段階で、厳正に選別します。

説明に来られた業界の方は愛媛県でハマチの養殖に携わっていたのですが、ハマチの場合は数センチの稚魚の段階で国の薬事法に基づいたワクチンを打ち、病気の予防をします。
魚体が小さい時、ほんの少しのワクチンを打つので、大きくなってからはその免疫だけが残り、薬剤残留の心配がないのだそうです。

その後も徹底的に魚の健康をチェック。

餌は生餌・魚粉・魚油等で作られた固形タイプのもの。
腹八分目位に与え、海水を汚さないようししているとの事。
更に、排泄物による環境負荷を少なくするように工夫もしているそうです。

ただ、魚粉は輸入物が多いとの事ですが、これも輸入時に厳しいチェックがあることは酪農と一緒。


そうなんです。
養殖魚は酪農で育てられる牛や豚のようなものと考えた方がいいかもしれませんね。

とにかく日本のこういう所のチェック基準は厳しいので、今や日本の養殖魚は世界で高い評価を受け、輸出が多くなっているそうです。


面白い事に、実は海外では天然魚よりも養殖魚の評価が高いんですって。
寄生虫の回避とかもあるし、何よりも自分の感性による「目利き」が出来ない人が多いので、きちんとチェックされた養殖魚の安全と言う保証に価値があるそうです。



養殖業界の副会長さん曰く

「天然魚は確かに美味い。  でも旬を過ぎたら、本当は美味くないんですよ。  それに比べ、うちの魚は地域毎の嗜好にもあわせられるし、一年中美味しく皆さんに食べて貰えるれるように愛情込めて育てているんです」




うん、あの魚屋さんの言葉は正しかったのね。





時間が経ち過ぎて、記憶が若干曖昧になってしまいましたが、私の養殖魚への偏見がなくなった記念・・・という事で。





トップの写真は、そのお勉強会の日、11月17日に33歳になったちびのお父さんの為に作った娘とちびの合作ケーキです。

柿とバナナのチョコレートケーキなんですよ。
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2 コメント

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柿とバナナのチョコケーキ (まり)
2015-12-07 15:57:49
うふん
柿だって~~
ファンパーティーの後の仲間との集いで拓哉くんのバースデーを祝ったことがあります。
その時の特製ケーキが柿をトッピングしてた♪
美味しかったよ

天然魚と養殖魚。。。私もご他聞に漏れず天然魚の勝ちだと思ってた。
でもそうだよね。
旬を過ぎれば美味しくなくなるよね。
まあ、ウチの場合、旬を過ぎると高価になるので買わないけどね(笑)

ちょっと目からうろこでした。
いいこと聞いた感じ
拘りの店の店員さん、裏切り者で~~す
返信する
あはは ()
2015-12-08 10:40:18
裏切り者だ~~

でも、店員さんの為に弁解すると、やはり値段と味が引き合わないと、親方は仕入れないんだって。
だから、天然魚の予約を頼まれても確約は出来ない・・という事だったのです。

こういう親方だから、信頼できるのよ、拘りの店。 
返信する

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