WoodSound~日綴記

山のこと、川のこと、森のこと、その他自然に関することをはじめ、森の音が日々の思いを綴ってみたいと思います

シェイプ・オブ・ウォーター

2018-03-09 | Movie
もし、この映画がアカデミー賞の作品賞を取っていなかったら、
世間の反応も変わっていたかもしれない。

そう思うほどいろいろと問題がある映画なのだ。

かくいう私も実はグロい映画はすごく苦手だ。
まして途中にミュージカルな要素が入るなんて・・・

そんな負の要素を凌駕して余りあるほど、
この映画には、映画が映画としてしか表現できない要素が一杯詰まっているのだ。

多いに笑えるし、ハラハラドキドキするし、
エッチな気分にもなるし、そして切ないし、悲しいし・・・他にも言葉で言えないほどの感情に溢れさせてくれる。

おおよそ人間の感情がそんな領域に分けられるものだとしたら、
全てを網羅している。
人間の感情なんて
ここからが愛情、ここからが悲しさ、
ここからが憐憫、ここからが欲情
などと分けられるものではない。

なんとなく感じて、ああそこにはそういうシーンや映像や美術があったなぁ
とチラッと思う程度で、一瞬でものすごく雑多で複雑なことを、
処理して脳の中におさめている。

それは単純にストーリーや脚本が
どうとか言えるものではなくって、
例えばパッと見た映像のカラフルさや、
登場人物のちょっとした表情や、
流れているバックミュージックなんかが、
総合的なイメージとしてを観た結果の科学反応の賜物だと思う。

そう考えると、映画というメディアは
ものすごく多様な表現手段を持っている。

この映画についてどうのこうの言うのは、
他のツイッターやなんかで観ていただくとして・・・

私としては一言。
題名のシェイプ・オブ・ウォーター。

主人公がバスの窓に指を合わせた、
水滴の二つがやがてひとつになって合わさっていく映像。
その場面が一番心に染みた。

しかし、それも一瞬だけの話。
水滴は分かれていくかも知れないし、
ずっと一緒かも知れない。
はかないものかもしれないし、
強い繋がりがあるかもしれない。
水の形ってそんなもの…

それを決めるのはその水の意思なのだと…
本来意思がないと思われるものが、
意思を持って変わる。

水が意思を持つ…
それがこの映画を破天荒なものから、
ひょっとしたら現実としてありえるかも知れないリアルさを、
醸し出している理由なのかもしれない。

観た後の、じわじわとした感情が、1週間経った今でも沸々としてくる。
素晴らしい映画を観た。
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