WoodSound~日綴記

山のこと、川のこと、森のこと、その他自然に関することをはじめ、森の音が日々の思いを綴ってみたいと思います

フロリダ・プロジェクト

2018-05-24 | Movie
英語でプロジェクトとは福祉用語で貧困な人々が住む地域のことをいう。
フロリダといえば一見、貧困からは程遠いリゾート地だと思う。
そう、あのネズミの王国がある地域。

そんなプロジェクトにさえ住めない貧困な人達がいる。
過去に犯罪歴があったとか、なんの身元保証もないとか。
そういった人たちは毎週のお金を払って安いモーテルに滞在している。
かつてはデイズニーランドに訪れる人たちに向けて造ったモーテルが、
時代の流れでそんな貧困層ばかりが泊まっている。
そんなある母子家庭を描いた映画。

でも、全く暗さはない。
なぜならこれは少女ムーニーの視点から描いている。
彼女にとって母や友達との日常はとても楽しく、
冒険といっていいくらい楽しい。

そしてモーテルの紫とか母ヘイリーの衣装とか、
少しぼやけたパステルを基調にした
色彩豊かだがそれでいて古びた感じのする、
カラー・コーディネイトに画像的なセンスを感じる。

2階から停まっている車につばを吐いてどこまで飛ぶか競争したり、
小銭をお客さんからせびってソフトクリームを買ってみんなでなめ合ったり・・・
母とスーパーで安く買った香水をリゾートホテルの前で、
ちょっと高く売ったり・・・
空家に侵入してライターで火事を起こしたり・・・

やっていることを書き連ねると、
なかなか悲惨なのだが子役の演技がとっても自然で
とっても軽やかでついつい見とれてしまう。
そして、母と子の信頼関係、愛情に、
一点の迷いもなく純粋であるところがたまらない。

ホテルの管理人のウィレム・デフォーが圧巻の演技。
管理人なので、ある一線は越えられないが、
あたたかく子供達とこの母親を見守っている。



こんなアメリカがあるとは正直知らなかった。
しかも、あのレジャーランドの真横に。

毎夜打ち上げられる花火を真正面に見ながら、
ムーニーの友人ジャンシーの誕生日を祝うシーンが良い。
こんな生活がずっと続けられたらと思うが、
やっぱりそうはいかない現実。

そして、賛否両論別れる魔法のエンディングへ。
母と子はこれからどうなっていくのか?
ムーニーとジャンシーは?

そんな疑問を蹴散らしてしまうエンディング。
観たいと思った方はぜひ劇場へ足を運んでください。

良い映画です。


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2 コメント

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こんばんは (Blue Wing Olive)
2018-05-24 22:23:39
こちらも、なかなか興味深い設定の映画ですね。
ヒューマンな(人間味のある)物語には弱いんですよ。
すぐには観れないかもしれませんが、タイトル覚えておきます。
Blue Wing Oliveさま (森の音)
2018-05-25 08:25:20
いつもコメントありがとうございます。子どもたちの演技がとっても上手で可愛くって、大人の世界の汚い部分を打ち消しているのです。ぜひ、ご覧ください。

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