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WoodSound~日綴記

山のこと、川のこと、森のこと、その他自然に関することをはじめ、森の音が日々の思いを綴ってみたいと思います

発育限界温度と有効積算温量

2010-03-05 | Nature
昨日は雨の予想でバス電車通勤だったが、
夜半に激しく窓をたたいた雨も朝にはやみ、
今日はMTBルイガノで自転車通勤。
三寒四温で、日に日に暖かくなるこの頃。
人間と違って印刷されたカレンダーを持っていない
生きものたちは一体どうして春が来るのを知るのだろうか。
先日読んだ「春の数えかた」(日高敏隆著、新潮文庫)に、
興味深いことが書かれていた。

虫などの生きものたちは
このように揺れ動く温度の毎日に反応するのではない。
ある一定の温度より上になった日だけ積算している。
この一定の温度を発育限界温度という。
例えばこれを5度とすると、気温が5度以下の日は何日あっても数えない。
9度の日が2日続くと(9-5)×2で8度が積算される。
これを有効積算温量という。
そして有効積算温量がある一定の値に達すると、
卵が孵化したり、蛹からチョウになったりするということである。

もちろん温度ではなく日の長短に反応するものもある。
植物などがそうである。
しかしここで一つ心配が。
植物の季節とそれを食餌としている虫たちの季節が、
温暖化によって合致しなくなるということはないだろうか。

虫たちが永年の時を経て獲得してきた、
生きるための術がこの何年かで
対応しきれなくならなければ良いが…

と思うのはただの杞憂だろうか?

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