WoodSound~日綴記

山のこと、川のこと、森のこと、その他自然に関することをはじめ、森の音が日々の思いを綴ってみたいと思います

ドナーカード

2007-06-16 | Opinion
ちょっと前の話になるが、
今年の新入職員の健康保険証が届いたときのことである。
私の職場は政府管掌の健康保険に入っているので、
社会保険事務所に届けを提出して通常2週間ほどで、
健康保険証が職場に送られてくる。

4月1日入職の場合、かなりの混雑があるので、
例年かなり発行が遅れる。
ところが今年はわりかし早く郵送されてきた。

そして、その裏を見ておっと思った。



私のを含め今までの保険証は、
どうでもいいような注意事項と住所を書く欄とで構成されていた。
ところが、この保険証カードの裏は臓器提供の意思表示を示す項目を書く、
いわゆるドナーカードになっていたのだ。



そしてご丁寧にも個人情報保護シールというのが、
一枚一枚に付いていて、
それを記入した上に貼れという配慮だったらしい。

ここまで国民の意識は進んだかと思って、
記念に写真を撮っておいたのだが、
一ヶ月もしないうちに、(つまり4月の末に入職した職員の)
保険証カードの裏はもとの通りに戻っていた。

その過程で、どんなやり取りがあったのかは知らない。
推測するに臓器移植に反対する団体からかなりの、
クレームがついたのであろう。

脳死についての議論は、
今だ全国民のコンセンサスを得るに至っていない。
政府としてはそのコンセンサスを促すための第一歩だったのかもしれないが、
拙速すぎたようだ。
以前からドナーカードを持っている私自身も、
最近少しその概念に揺らぎを感じている。
まだまだいろいろな考えの人がいるのは、
仕方のないことである。
そもそも脳死という概念が浸透しているとも思えない。
植物状態とどう違うか説明できる人は、
何パーセントくらいいるだろう?

いずれにしても出したり引っ込めたり、
何か説明があっても良いと思うのだが・・・

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まさかず@コノ葉は風にのって)
2007-06-18 09:07:29
森の音さん、おはようございます。
そうでしたかぁ。そんなことがあったんですね。
読みはじめた時、政府もなかなかやるなぁと思ったんですが(笑)
詳しくは分かりませんが、何をもって「死」と判断するか、ドナー登録者もなお簡単には提供できないよといったところに多くの難しさがあるのでしょうかね。考えてしまいます。
返信する
私も (森の音)
2007-06-18 20:03:30
なかなかやるなぁと思っていたのですが、
すぐ元の木阿弥でした。
これを機に議論噴出しても良いと思うのですが、
年金でそれどころではないと言ったところでしょうか?
私ももう一度熟考してみようと思って、
今本を読み返したりしています。
脳死については、
いずれまた詳しく取り上げたいなぁと思っています。
返信する

コメントを投稿